このブログでは以前、八村塁選手のこれまでの成績をまとめました。
今回は渡邊雄太選手にも注目したいと思います。
これまで渡邊選手が残してきた成績や日本代表歴などを、学生時代からNBAまでまとめて振り返ってみましょう。
他の日本人選手たちの成績についてまとめた記事もありますので是非ご覧下さい。
押さえておきたいポイント
"渡邊選手の成績"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。
ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"渡邊選手の成績"について紹介していきます。
渡邊雄太
まずは渡邊雄太選手について確認しておきましょう。
ここでは渡邊選手の簡単なプロフィールやこれまでの経歴をざっくりとご覧下さい。
プロフィール
- 身長:206cm
- 体重:98kg
- ポジション:SF/PF
- NBAキャリア:2018〜
2018年にドラフト外からメンフィスグリズリーズへ入団し、田臥勇太選手以来2人目の日本人NBAプレーヤーとなりました。
これまでの経歴
身長とウイングスパンを武器に1年生からスターターとして活躍し、高校2年生のときには最年少で日本代表へ選出されました。
高校卒業後はNBAを目指すためアメリカに渡り、セントトーマス・モアスクールへと入学。
プレップスクール(大学入学前の準備学校)でも素晴らしいプレーを見せた渡邊選手は、ジョージ・ワシントン大学から日本人初となるNCAAディビジョン1のバスケットボール奨学金を勝ち取ります。
ジョージ・ワシントン大学には4年間在籍し、4年目にはチームのキャプテンを任されるまでに。
大学4年間で持ち前のバスケIQやディフェンス能力に磨きをかけた渡邊選手は、群雄割拠のNCAAディビジョン1においても徐々に注目されるようになりました。
大学卒業後にドラフト指名こそありませんでしたが、サマーリーグでの活躍が認められメンフィスグリズリーズへ入団。
2021年にはトロントラプターズと念願のNBA本契約を結んでいます。
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学生時代・NBAでの成績
ではここから渡邊選手の成績を振り返っていきます。
主な大会結果や受賞歴についても合わせてみて見ていきましょう。 *1 *2
尽誠学園
◯ 大会結果
- 2010 インターハイ:2回戦進出
- 2010 ウインターカップ:3回戦進出
- 2011 インターハイ:3回戦進出
- 2011 ウィリアム・ジョーンズカップ:7位
- 2011 ウインターカップ:準優勝
- 2012 インターハイ:2回戦進出
- 2012 FIBAアジアU-18選手権:4位
- 2012 ウインターカップ:準優勝
- 2013 東アジア選手権:3位
- 2013 アジア選手権:9位
◯ 受賞歴
◯ 個人スタッツ(スクロール可能)
出場試合 | 出場時間 | PTS | RE | AST | FG% | 3P% | FT% | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010 インターハイ | 2試合 | 42:24 | 15.5 | 12.5 | 1.0 | 55.0% | 0.0% | 60.0% |
2010 ウインターカップ | 2試合 | 36:24 | 8.0 | 13.5 | 0.0 | 41.2% | 0.0% | 33.3% |
2011 インターハイ | 3試合 | - | 23.6 | - | - | - | - | - |
ウィリアム・ジョーンズカップ (2011) | 5試合 | 23:35 | 7.4 | 5.2 | 1.2 | 40.0% | 0.0% | 81.8% |
2011 ウインターカップ | 6試合 | 37:59 | 25.3 | 14.3 | 2.3 | 54.4% | 33.3% | 83.0% |
2012 インターハイ | 1試合 | - | - | - | - | - | - | - |
FIBAアジアU-18選手権 (2012) | 9試合 | 28:48 | 12.7 | 7.2 | 1.6 | 42.3% | 22.2% | 68.7% |
2012 ウインターカップ | 6試合 | 37:26 | 26.7 | 17.5 | 2.0 | 49.6% | 0.0% | 67.9% |
東アジア選手権 (2013) | 5試合 | 8:52 | 4.8 | 3.0 | 0.6 | 57.1% | 0.0% | 0.0% |
アジア選手権 (2013) | 4試合 | 8:08 | 5.3 | 1.3 | 0.5 | 44.4% | 0.0% | 71.4% |
1年生からスターターとしてプレーしていた渡邊選手は初めてのインターハイでいきなり1試合平均15.5得点12.5リバウンドのダブルダブルをマーク。
高校2年生になると日本代表にも選出されるようになり、2011年のウィリアム・ジョーンズカップにおいて最年少ながら1試合平均7.4得点5.2リバウンドという成績を残しています。
国内では2年連続でチームをウインターカップ準優勝に導き、自身も2年連続で大会ベスト5に選出。
その頃には高校No.1プレーヤーとの呼び声も高く、いよいよ本人の目標でもあったアメリカ挑戦が現実味を帯び始めました。
ただ当時渡邊選手は英語が全く話せないということもあり、周囲では反対の声も多かったそうです。
そんなとき背中を押したのはあのレジェンド田臥勇太選手。
田臥選手が渡邊選手のご両親に電話をしたことが後押しとなって、ついにアメリカ留学が決まります。
セントトーマス・モア スクール
◯ チーム成績
- 2013-14シーズン:26勝8敗
◯ 大会結果
- 2014 全米プレップ招待選手権:準優勝
◯ 受賞歴
- 全米プレップ招待選手権 All-Tournament Team(2014)
- ニューイングランド地区 1st Team(2014)
◯ 個人スタッツ(スクロール可能)
出場試合 | 出場時間 | PTS | REB | AST | FG% | 3P% | FT% | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 全米プレップ招待選手権 | 3試合 | - | 13.3 | 4.3 | - | - | - | - |
アメリカではまず初めにプレップスクールのセントトーマス・モアスクールに入学しました。
プレップスクールとは大学に入学する前の準備学校のようなところ。
目ぼしい大学から声がかからなかった学生アスリートは、より高いレベルの大学に入学する為にプレップスクール期間で自身の能力を証明しなければいけません。
渡邊選手もNCAAディビジョン1への入学を目指してセントトーマス・モアでプレーを続けました。
2014年の全米プレップ招待選手権では1試合平均13.4得点4.3リバウンドの活躍でチームを準優勝に導き、その大会のオールトーナメントチームに選出。
アメリカでも渡邊選手のバスケIQやシュート能力は高い評価を受けます。
その結果、ついにNCAAディビジョン1に属するジョージ・ワシントン大学からオファーが届きました。
フォーダム大学からもオファーがありましたが、最終的にはジョージ・ワシントン大学への入学を決めたそうです。
ジョージ・ワシントン大学
◯ チーム成績
- 2014-15シーズン:22勝13敗
- 2015-16シーズン:28勝10敗
- 2016-17シーズン:20勝15敗
- 2017-18シーズン:15勝18敗
◯ 大会結果
- 2014 Diamond Head Classic:優勝
- 2015 National Invitation Tournament:2回戦進出
- 2016 National Invitation Tournament:優勝
- 2016オリンピック予選:6位
- 2017 College Basketball Invitational:ベスト8
◯ 受賞歴
- A-10 All-Defensive Team(2017)
- A-10 Defensive Player of the Year(2018)
- A-10 All-Defensive Team(2018)
- ALL A-10 3rd Team(2018)
◯ 個人スタッツ(スクロール可能)
出場試合 | 出場時間 | PTS | REB | AST | FG% | 3P% | FT% | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014-15シーズン | 35試合 | 22:30 | 7.4 | 3.5 | 0.6 | 38.4% | 34.8% | 83.1% |
2015-16シーズン | 38試合 | 27:42 | 8.4 | 4.0 | 1.4 | 42.2% | 30.6% | 70.7% |
2016-17シーズン | 28試合 | 35:06 | 12.2 | 4.8 | 2.5 | 44.4% | 31.4% | 81.7% |
2017-18シーズン | 33試合 | 36:36 | 16.3 | 6.1 | 1.6 | 43.7% | 36.4% | 80.7% |
オリンピック予選 (2016) | 2試合 | 22:41 | 7.0 | 4.0 | 1.0 | 38.5% | 0.0% | 100.0% |
1年目はベンチスタートながらも1試合平均7.4得点3.5リバウンド。
持ち前の献身的なプレーでカンファレンスのルーキーオブザウィークを複数回獲得しました。
1年目こそベンチスタートが多かったものの、2年目以降はほとんどの試合がスターター出場です。
2016年の全米招待トーナメントの際には1試合平均8.4得点4.0リバウンドの活躍でチームの初優勝にも貢献しています。
その後自身の武器であるディフェンスにも磨きをかけた渡邊選手は、3年目にA-10カンファレンスのオールディフェンシブチームに選出。
4年目にも2年連続でA-10カンファレンスのオールディフェンシブチームに選出され、さらにカンファレンスの最優秀守備選手賞も受賞しました。
そして次はいよいよNBAへの挑戦です。
残念ながら2018年のNBAドラフトで指名はされませんでしたが、サマーリーグでのプレーがメンフィスグリズリーズ入団へと繋がっていくこととなります。
NBA・Gリーグ
◯ チーム成績
- 2018-19 NBA:33勝49敗(ウエスト12位)
- 2018-19 Gリーグ:28勝22敗(プレーオフ準決勝)
- 2019-20 NBA:34勝39敗(ウエスト9位)
- 2019-20 Gリーグ:26勝15敗(シーズン中止)
- 2020-21 NBA:27勝45敗(イースト12位)
- 2021-22 NBA:48勝34敗(プレーオフ1回戦)
- 2022-23 NBA:45勝37敗(プレーオフ1回戦)
◯ 大会結果
◯ 受賞歴
- ミッドシーズン オールGリーグチーム(2020)
◯ 個人スタッツ(スクロール可能)
出場試合 | 出場時間 | PTS | REB | AST | FG% | 3P% | FT% | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018-19 サマーリーグ | 5試合 | 24:00 | 9.4 | 4.2 | 1.2 | 41.0% | 33.3% | 100.0% |
2018-19 NBA | 15試合 | 11:36 | 2.6 | 2.1 | 0.5 | 29.4% | 12.5% | 70.0% |
2018-19 Gリーグ | 33試合 | 33:54 | 14.1 | 7.3 | 2.8 | 43.4% | 33.6% | 82.7% |
2019-20 NBA | 18試合 | 5:48 | 2.0 | 1.1 | 0.3 | 44.1% | 37.5% | 37.5% |
2019-20 Gリーグ | 22試合 | 32:42 | 17.2 | 6.0 | 1.9 | 54.6% | 36.4% | 81.6% |
2020-21 NBA | 50試合 | 14:30 | 4.4 | 3.2 | 0.8 | 43.9% | 40.0% | 82.8% |
ワールドカップ (2019) | 5試合 | 32:21 | 15.2 | 5.6 | 1.6 | 43.6% | 15.4% | 92.9% |
東京オリンピック (2021) | 3試合 | 35:30 | 17.7 | 8.0 | 2.0 | 45.2% | 33.3% | 71.4% |
2021-22 NBA | 38試合 | 11:42 | 4.3 | 2.4 | 0.6 | 40.6% | 34.2% | 60.0% |
2022-23 NBA | 58試合 | 16:00 | 5.6 | 2.4 | 0.8 | 49.1% | 44.4% | 72.3% |
ワールドカップ (2023) | 5試合 | 35:00 | 14.8 | 6.2 | 1.0 | 42.9% | 25.8% | 75.0% |
ドラフトで指名されなかった渡邊選手はブルックリンネッツの一員としてトレーニングキャンプに参加し、2018年のサマーリーグでは5試合に出場。
シュートの上手さとディフェンス能力の高さに目をつけたメンフィスグリズリーズは、渡邊選手と2way契約を結びます。
2way契約選手というのは、ざっくり言うとNBAと下部のGリーグの中間に位置しているようなイメージです。
渡邊雄太もGリーグでのプレーを主戦場とし、コールアップされた数少ないNBAの試合でコツコツと研鑽を重ねました。
グリズリーズではあまり出場時間に恵まれなかったものの、Gリーグでは1年目から33試合に出場。
2年目になると1試合平均17.2得点6.0リバウンドと頭一つ抜けた活躍でミッドシーズン オールGリーグチームに選出されます。
転機となったのはトロントラプターズと2way契約を結んで迎えた2020-21シーズン。
新型コロナウイルス感染対策で2way契約選手の出場制限が撤廃され、着実に成長を続けてきた渡邊選手にもチャンスが巡ってくることに。
怪我人が相次ぐラプターズにおいて50試合に出場し、プレータイムも平均14.5分と大幅に増加。
1試合平均4.4得点3.2リバウンドという数字だけ見ると物足りないようにも感じますが、ラプターズ陣営は渡邊選手の数字に残らない部分を高く評価していました。
チームは渡邊選手の献身的なプレーやバスケットボールIQの高さを評価し、2021年4月にNBA本契約を締結。
2way契約選手の出場制限が撤廃されていた中での本契約への切り替えというのが、チームの渡邊選手に対する信頼の証です。
その後2021年に開催された東京オリンピックでは、チームキャプテンとして1試合平均17.7得点8.0リバウンドの活躍。
自身初となるNBA本契約で迎えた2021-22シーズンも渡邊選手は更なる躍進を続けています。
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最後に
「まとめ」カテゴリーでは他にもNBAに関してまとめた記事を投稿していますので是非覗いてみてください。
(参考)
https://www.sports-reference.com/cbb/
https://basketball.realgm.com/
https://www.basketball-reference.com/
http://www.japanbasketball.jp/
*1:ここで紹介する情報やスタッツはhttp://www.japanbasketball.jp/、https://www.sports-reference.com/cbb/、https://basketball.realgm.com/、https://www.basketball-reference.com/を参考に筆者が独自に集計したものです。
*2:不明部分は「-」と表記しています。