※2021年5月 追記
このブログでは以前「20PTS-20AST」のトリプルダブルを記録した選手たちを紹介しました。
「20PTS-20AST」のトリプルダブルは過去に数名しか達成しておらず、選ばれし名選手の証とも言える大記録。
このようにトリプルダブルという記録の中にも、珍しい記録や面白い発見が数多くありそうですね。
なので今回はそんなトリプルダブルにまつわる色んな記録をまとめて紹介したいと思います。
押さえておきたいポイント
"トリプルダブルにまつわる色んな記録"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。
- トリプルダブルって?
- トリプルダブルは難しい?
- 過去にはどんな記録があった?
ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"トリプルダブルにまつわる色んな記録"について紹介していきます。
トリプルダブル
本題に入る前にまずはトリプルダブルという記録について確認しておきましょう。
「トリプルダブルとは」「どれくらい難しい?」というポイントに注目して見ていきます。
トリプルダブルとは
そもそもトリプルダブルとはその名の通り、3つの部門で二桁の成績を収めたということ。
具体的に言うと得点、アシスト、リバウンド、スティール、ブロックのいずれかの内、3つの部門で10以上の数字を記録することを意味します。
トリプルダブルという用語の意味は分かりました。
ではそんなトリプルダブルという記録はNBAにおいてどれくらい価値があるのでしょうか。
そのあたりについても考えてみましょう。
どれくらい難しい?
まず大前提としてトリプルダブルという記録は、NBAキャリアの内に一度でも達成できれば御の字という程の素晴らしいものです。
大半の選手はNBAでトリプルダブルを一度も記録することなくそのキャリアを終えます。
とはいえ2019-20シーズンを見ていても分かる通り、トッププレーヤーたちがトリプルダブルを難なく達成しているのも事実。
実際2019-20シーズンには、27人が計94回のトリプルダブルを記録しました。*1
しかしながら一口に「トリプルダブル」といっても、その内容はピンからキリまで様々です。
次はそんなトリプルダブルにまつわる色んな記録を見ていきましょう。
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- トリプルダブルとは、3部門で二桁の数字を達成する
- PTS、AST、REB、STL、BLKのいずれか3部門で10以上
トリプルダブルにまつわる色んな記録
ではここからトリプルダブルにまつわる色んな記録を紹介していきます。
史上初のトリプルダブル
Andy Phillip
- Philadelphia Warriors
- 1950/12/14(vs Fort Wayne Pistons)
- 17 PTS 10 REB 10 AST
NBAで初めてのトリプルダブルは殿堂入りレジェンドのアンディ・フィリップによって達成されました。
フィリップは1940年代から50年代にかけて活躍した選手で、オールスターに5回選出されています。
トリプルダブル歴代最多達成
Oscar Robertson

- トリプルダブルを 通算 181回 達成
- Cincinnati Royals時代に 176回
- Milwaukee Bucks時代に 5回
NBAで最も多くのトリプルダブルを達成しているのは、"Big O"ことオスカー・ロバートソンです。
ロバートソンはキャリア通算181回のトリプルダブルを記録しています。
ちなみにこの偉大な記録を追うのが、現役最多146回のトリプルダブルを誇るラッセル・ウエストブルックです。
※ 2021年5月 追記
日本時間5月11日、ワシントンウィザーズに所属するラッセル・ウェストブルックは通算182回目となるトリプルダブルを達成。
通算トリプルダブル達成回数でオスカー・ロバートソンを抜き、NBA歴代1位の座に就くこととなりました。
最多得点のトリプルダブル
James Harden
- Houston Rockets
- 2018/01/30(vs Orlando Magic)
- 60 PTS 11 AST 10 REB
NBA史上最高得点のトリプルダブルを記録したのは、現役最強スコアリングマシンジェームス・ハーデンです。
ハーデンはこの他にも、53点、51点、50点と高得点でのトリプルダブルを量産しています。
最多アシストのトリプルダブル
Isiah Thomas
- Detroit Pistons
- 1985/02/07(vs Washington Bullets)
- 25 PTS 24 AST 10 REB
マジック・ジョンソンやラリー・バードと並んで80年代のNBA人気を牽引したレジェンドアイザイア・トーマスが歴代最多24アシストを記録しています。
冒頭でも紹介した20PTS-20ASTのトリプルダブルですね。
このシーズンは自身2度目のアシスト王にも輝きました。
Rajon Rondo
- Boston Celtics
- 2010/10/29(vs New York Knicks)
- 10 PTS 24 AST 10 REB
現役最高の頭脳とも称される名ポイントガードラジョン・ロンドも24アシストでのトリプルダブルを記録しています。
ロンドはこのシーズン1試合平均11.2アシストと前年から大きく成績を伸ばし、オールスターにも選出されました。
Russell Westbrook
- Oklahoma City Thunder
- 2019/01/10(vs San Antonio Spurs)
- 24 PTS 24 AST 13 REB
ラッセル・ウエストブルックも24アシストでのトリプルダブルを経験しています。
これも20PTS-20ASTのトリプルダブルですね。
2000年以降に20PTS-20ASTのトリプルダブルを達成したのは、ウエストブルック一人だけです。
最多リバウンドのトリプルダブル
Maurice Stokes
- Rochester Royals
- 1956/01/14(vs Syracuse Nationals)
- 24 PTS 13 AST 38 REB
1956年にモーリス・ストークスが38リバウンドという驚異的な記録でトリプルダブルを達成しています。
ちなみにストークスは数少ない"30-30 Club"の一員です。
Wilt Chamberlain

- Philadelphia 76ers
- 1967/03/02 24 PTS 13 AST 38 REB
- 1967/04/16 10 PTS 10 AST 38 REB
ストークスの記録から10年後、NBA史上最強のセンターウィルト・チェンバレンは38リバウンドでのトリプルダブルを2回記録しています。
ちなみにチェンバレンは30リバウンド以上のトリプルダブルを通算14回も達成しました。
最多スティールのトリプルダブル
Larry Kenon
- San Antonio Spurs
- 1976/12/26(vs Kansas City Kings)
- 29 PTS 15 REB 11 STL
史上最多11スティールのトリプルダブルを達成したのは、1970年代のスター選手ラリー・ケノンです。
この試合でマークした11スティールは、当時のNBAの最多スティール記録でした。
Kendall Gill
- New Jersey Nets
- 1999/04/03(vs Miami Heat)
- 15 PTS 10 REB 11 STL
1999年にも同じく11スティールのトリプルダブルをケンドール・ギルが達成しました。
ギルはこの年スティールを1試合平均2.7本記録し、自身初のスティール王に輝いています。
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最多ブロックのトリプルダブル
Elmore Smith
- Los Angeles Lakers
- 1973/10/28(vs Portland Trail Blazers)
- 12 PTS 16 REB 17 BLK
1973年にエルモア・スミスが記録した17ブロックがトリプルダブル史上最多の数字です。
この年スミスは1試合平均4.9ブロックという素晴らしい記録を残し、初のブロック王を獲得しました。
最短出場時間でのトリプルダブル
Russell Westbrook
- Oklahoma City Thunder
- 2014/03/04(vs Philadelphia 76ers)
- 20分17秒 の出場でトリプルダブル達成
- 13 PTS 14 AST 10 REB
最も短い出場時間でのトリプルダブルは、2014年にラッセル・ウエストブルックが記録した20分17秒です。
ちなみにこれはまだウエストブルックがNBAで記録した通算8回目のトリプルダブル。
怪我で長期離脱もあったシーズンでしたが、既にトリプルダブルマシーンの片鱗を見せていますね。
最年少のトリプルダブル
Markelle Fultz
- Philadelphia 76ers
- 2018/04/11(vs Milwaukee Bucks)
- 19歳317日 でトリプルダブル達成
- 13 PTS 10 AST 10 REB
マーケル・フルツがNBA2年目に記録した19歳317日でのトリプルダブルが、NBA最年少記録です。
この翌年にルカ・ドンチッチが同じく19歳でトリプルダブルを達成していますが、厳密には数日差でフルツが最年少となっています。
※ 2021年 1月 追記
LaMelo Ball

- Charlotte Hornets
- 2021/1/10(vs Atlanta Hawks)
- 19歳140日 でトリプルダブル達成
- 22 PTS 11 AST 12 REB
2021年1月10日の試合でシャーロットホーネッツに所属するラメロ・ボールがトリプルダブルの最年少記録を更新しました。
これはマーケル・フルツの記録を半年近く上回る記録です。
最年長のトリプルダブル
Karl Malone
- Los Angeles Lakers
- 2003/11/28(vs San Antonio Spurs)
- 40歳127日 でトリプルダブル達成
- 10 PTS 10 AST 11 REB
逆に最年長のトリプルダブルは、カール・マローンが記録した40歳127日です。
ちなみに歴代2位には、マローンの相棒ジョン・ストックトンの39歳33日という記録も残っています。
得点を含まないトリプルダブル
Draymond Green
- Golden State Warriors
- 2017/02/10(vs Memphis Grizzlies)
- 4 PTS 10 AST 11 REB 10 STL
NBAで唯一得点を含めずにトリプルダブルを達成したのが、ゴールデンステイトウォーリアーズのドレイモンド・グリーンです。
この試合グリーンは5ブロックを記録し、得点を他の4部門が上回るという世にも珍しい記録を残しています。
グリーンといえば、"5×5"も達成しているまさに万能型プレーヤーですね。
FGとFTをどちらも100%成功
Wes Unseld
- Baltimore Bullets
- 1970/03/20(vs Chicago Bulls)
- FG:7/7、 FT:2/2
- 16 PTS 13 AST 30 REB
フィールドゴールとフリースローが100%、つまりシュートを一本も外さずにトリプルダブルを達成したのはNBA史上たった3人しかいません。
その一人が往年のレジェンドセンターウェス・アンセルド。
アンセルドがこの試合で記録した30リバウンドのトリプルダブルは、チェンバレン、ビル・ラッセル、ストークスに次ぐ成績です。
Russell Westbrook
- Oklahoma City Thunder
- 2017/03/22(vs Philadelphia 76ers)
- FG:6/6、 FT:6/6
- 18 PTS 14 AST 11 REB
ラッセル・ウエストブルックもシュートを外すことなくトリプルダブルを達成しています。
2017年といえばシーズンMVPを獲得した年ですね。
Evan Turner
- Portland Trail Blazers
- 2019/04/01(vs Minnesota Timberwolves)
- FG:5/5、3P%:1/1、 FT:2/2
- 13 PTS 10 AST 11 REB
2019年にはエバン・ターナーがFG100%、FT100%のトリプルダブルを達成しました。
ちなみにターナーだけが3Pシュートも含めたFG100%、FT100%のトリプルダブルを達成しています。
シーズン平均トリプルダブル
Oscar Robertson
- シーズン平均トリプルダブルを1回達成
- 1961-62 30.8 PTS 11.4 AST 12.5 REB
NBA史上初めてシーズン平均トリプルダブルという偉業を達成したのは、やはりオスカー・ロバートソンでした。
ロバートソンはまだこのときNBAキャリア2年目だというから驚きです。
この先もロバートソンは、あと一歩でシーズン平均トリプルダブルという素晴らしいスタッツを何度も残しています。
Russell Westbrook

- シーズン平均トリプルダブルを3回達成
- 2016-17 31.6 PTS 10.4 AST 10.7 REB
- 2017-18 25.4 PTS 10.3 AST 10.1 REB
- 2018-19 22.9 PTS 10.7 AST 11.1 REB
ロバートソンの記録から55年後の2016年、再現不可能とまで言われていた大記録をラッセル・ウエストブルックが再びNBAで達成しました。
しかもそこから3年連続でのシーズン平均トリプルダブルという偉業。
おそらくこんな記録は今後もう二度と見られないでしょう。
※ 2021年5月 追記
2020-21シーズン、ワシントンウィザーズに所属するウエストブルックがシーズン平均トリプルダブルを達成しました。
- 2020-21:22.2 PTS 11.7 AST 11.5 REB
これで通算4度目のシーズン平均トリプルダブルを達成したことになります。
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まとめ
今回はトリプルダブルにまつわる色んな記録を紹介しました。
トリプルダブルという記録の中にも様々な発見がありますね。
最後に
こちらの記事でもトリプルダブルに関する記録を紹介していますので、合わせてご覧ください。
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