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ネットレーティングで見る歴代最強のNBAチームTOP10



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「歴代最強のNBAチーム」とは一体どのチームでしょう。


NBA新時代を開拓した2016年のウォーリアーズ、コービーとシャックのコンビで3連覇を果たした2000年代初頭のレイカーズ、神様マイケル・ジョーダンを中心に6度ファイナルを制覇した1990年代のブルズ...。

いくら当時の映像を見比べてみても決して答えの出ない問いだからこそ、NBAファンは想像を膨らませ議論を続けます。


では数字で歴代のチームを振り返ってみるとどうでしょうか。

今回は歴代最強のNBAチームをネットレーティングという観点から順位付けし、それぞれのチームを紹介していこうと思います。





押さえておきたいポイント

ネットレーティングで歴代最強チームを見るために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。

  1. そもそもレーティングって何?
  2. ネットレーティングって?
  3. 歴代のランキングは?
  4. それはどんなチームだった?


ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、”歴代最強チーム”を紹介していきます。



レーティング

今回の本題である歴代最強チームTOP10を紹介する前にまずはレーティングについて確認しておきましょう。

ここでは「レーティングという考え方」と「ネットレーティング」に注目します。


レーティングという考え方

”rating”は「効率」「生産性」という意味で用いられています。

なのでオフェンスレーティングであれば「オフェンスの効率を表す指標」となるわけです。


まずはこの「レーティング」=「効率(クオリティ)を表す指標」というテーマをしっかり押さえておきましょう。


テーマ

レーティング =
効率(クオリティ)を示す指標


オフェンスやディフェンスの効率を評価するためには、チームの平均得点・平均失点だけでなく「チームごとに異なる攻撃回数」をフラットに考える必要があります。

NBAではこの攻撃回数を目安である「100ポゼッション(攻撃権)あたり」に換算して、チームや選手の効率を導き出しているんです。


詳しくは別の記事で解説していますので合わせてご覧ください。



ネットレーティングとは

そもそも"net"とはこの場合「正味の」という意味で用いられ、何かを取り除いた際の「差」を表しています。

ネットレーティングとは「オフェンスレーティングとディフェンスレーティングの差」を意味します。


ネットレーティングとは

ネットレーティング(NetRtg) =
オフェンスレーティング − ディフェンスレーティング


ネットレーティングは攻守両面の効率を反映したスタッツになっていますので、オフェンス・ディフェンス単独では見えなかったチームの総合的な強さを計ることが出来るんです。


詳しくは別の記事で解説していますのでこちらも合わせてご覧ください。



  1. レーティングとは効率を表す指標
  2. ORtg=100ポゼッションで獲得する得点
  3. DRtg=100ポゼッションで相手に許す失点
  4. ネットレーティング = ORtg − DRtg
  5. チームの総合的な強さを反映している




歴代ネットレーティングTOP10

ではここから本題である歴代最強チームのランキングを確認していきましょう。

今回の記事で紹介するスタッツはBasketball-Reference.comのデータを元に集計しています。*1 *2


第10位 LA Lakers (1971-72)



  • NetRtg:10.5(ORtg:103.1 DRtg:92.6)
  • 69勝13敗
  • NBAチャンピオン


ボストンセルティックス王朝が支配した1960年代に幾度となく優勝を阻まれたロサンゼルスレイカーズ

ビル・シャーマンHCが就任したこのシーズンは、ジェリー・ウエスウィルト・チェンバレンといった名選手を中心にチームとして高い組織力を発揮します。


シーズン途中に達成した33連勝は現在でも破られていません。

69勝13敗という当時の歴代最多勝利数でレギュラーシーズンを締めくくり、ファイナルではニックスを破って見事18年振りのチャンピオンに輝きました。


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第9位 GS Warriors (2015-16)


  • NetRtg:10.7(ORtg:114.5 DRtg:103.8)
  • 73勝9敗
  • NBAファイナル進出


NBAの新時代を切り開いた前年のチャンピオンチームは、翌シーズンも開幕から24連勝と破竹の勢いで躍進を続けました。

もはや破られることはないと考えられていた1995-96ブルズの72勝を抜き、このシーズンのウォーリアーズは歴代最多73勝という大記録を達成します。


ステフィン・カリー前人未到の3Pシュート404本に到達し2年連続MVPに輝きましたが、ファイナルでレブロン・ジェームス率いるキャバリアーズに破れ惜しくも連覇を逃しました。

ネットレーティングでは歴代第9位にとどまったものの、史上最強のNBAチームを議論する際に間違いなく挙げられるチームの一つです。


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第8位 MIL Bucks (1970-71)


  • NetRtg:10.8(ORtg:103.9 DRtg:93.1)
  • 66勝16敗
  • NBAチャンピオン


第8位はNBAを代表するレジェンドカリーム・アブドゥル・ジャバーが所属していた頃のミルウォーキーバックスです。

前年の新人王であるジャバーは2年目ながらも平均31.7点16リバウンドの活躍でこの年シーズンMVPを獲得します。


新加入のオスカー・ローバートソンは当時すでに32歳でしたが、自身初の優勝に向けてリーダーシップを発揮しシーズン66勝に大きく貢献しました。

勢いそのままにファイナルでボルチモアブレッツをスウィープしたバックスは、チーム設立3年目にしてNBAチャンピオンに輝きます。


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第7位 CHI Bulls (1991-92)



  • NetRtg:11.0(ORtg:115.5 DRtg:104.5)
  • 67勝15敗
  • NBAチャンピオン


神様マイケル・ジョーダンを擁し6度の優勝を達成したブルズ。

そのうち2度目のNBA制覇を達成したのがこの1991-92シーズンです。


前年に続き2年連続MVPを受賞したジョーダンは、プレーオフでも平均34.5点というスタッツを残しました。

またジョーダンとスコッティ・ピッペンはこの年のオールスター及びAll-Defensive first teamにも選出されています。


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第6位 BOS Celtics (2007-08)


  • NetRtg:11.3(ORtg:110.2 DRtg:98.9)
  • 66勝16敗
  • NBAチャンピオン


ラリー・バードが活躍して一時代を築いた1980年代以来のNBA制覇を達成したシーズンです。

ポール・ピアースケビン・ガーネット、レイ・アレンの「ビッグ3」結成によって蘇った古豪は、前年のシーズン24勝から66勝にまで勝ち星を大幅に増やしています。


ファイナルでは80年代NBAを彷彿とさせるレイカーズとの頂上決戦が実現。

激闘の末に22年振りのチャンピオンへと返り咲きました。


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第5位 SA Spurs (2015-16)


  • NetRtg:11.3(ORtg:110.3 DRtg:99.0)
  • 67勝15敗
  • カンファレンスセミファイナル進出


第9位で紹介した73勝のウォーリアーズの陰に隠れがちですが、実はこの年サンアントニオスパーズの方が高いネットレーティングを記録しています。

ティム・ダンカン、マヌ・ジノビリ、トニー・パーカー「ビッグ3」は既に全盛期を過ぎていたものの、若手筆頭株のカワイ・レナードや新加入ラマーカス・オルドリッジの活躍により球団記録の67勝をマークしました。


しかし最終的にカンファレンスセミファイナルでサンダーに敗戦。

その後のティム・ダンカン現役引退をもってスパーズ「ビッグ3」時代は幕を閉じました。


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第4位 GS Warriors (2016-17)



  • NetRtg:11.6(ORtg:115.6 DRtg:104.0)
  • 67勝15敗
  • NBAチャンピオン


前年73勝を記録したチームにケビン・デュラントが加入したウォーリアーズ。

しかもライバルチームだったサンダーからの加入です。


オールスター選手4人に加えてザザ・パチュリアやショーン・リビングストンといったベテランも機能したチームは、オフェンスレーティングを115.6まで向上させます。

プレーオフではカンファレンスファイナルまでを全てスウィープで圧勝。そしてキャブスに前年のリベンジを果たし2年ぶりのNBAチャンピオンに輝きました。


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第3位 MIL Bucks (2019-20)


  • NetRtg:11.8(ORtg:113.7 DRtg:101.9)
  • 56勝17敗
  • カンファレンスセミファイナル進出


この記事を書いている今もバックスは歴史的なシーズンを送っています。


前年度MVPのヤニス・アデトクンボは今シーズンもMVP最有力候補として躍進を続け、攻守ともに盤石なチームにはシーズン70勝へ注目が集まっていますね。

シーズンが終了した際に改めてスタッツを確認したいと思います。



【2020年9月 追記】

2019-20シーズンは新型コロナウイルスの影響で異例づくしのプレーオフとなりました。

シーズン中断前にはあれだけの強さを誇ったバックスがカンファレンスセミファイナルでマイアミヒートに敗退。


ヤニス・アデトクンボの怪我など苦しい状況が重なったこともあり、史上最高クラスのネットレーティングを記録したチームは念願のNBAチャンピオンに到達することができませんでした。


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第2位 CHI Bulls (1996-97)


  • NetRtg:12.0(ORtg:114.4 DRtg:102.4)
  • 69勝13敗
  • NBAチャンピオン


こちらはブルズ2度目の3連覇の前年、トータル5度目の優勝を成し遂げたシーズンです。

得点王のジョーダン、リバウンド王のデニス・ロッドマンをはじめ、豊富なベンチメンバーも揃った当時のブルズは何とも豪華なチームですね。


2年連続の70勝には到達しなかったものの、今尚語り継がれるユタジャズとのNBAファイナルへ繋がっていきます。

高熱を押してチームを勝利に導いたジョーダンの姿や、スティーブ・カーのクラッチショットなど名シーンを挙げればきりがありません。


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第1位 CHI Bulls (1995-96)



  • NetRtg:13.4(ORtg:115.2 DRtg:101.8)
  • 72勝10敗
  • NBAチャンピオン


堂々の第1位はやはり72勝シーズンのブルズです。

このシーズンは今更説明なんて必要ないのかもしれません。誰もが認める歴代最強のNBAチームの一つです。


ウォーリアーズが73勝を記録したことで勝利数というポイントにおいて議論の余地が生まれたのは事実ですが、70勝以上とNBAチャンピオンを同時に達成したのはこのシーズンのブルズのみだというのも重要なポイント。

今回注目したネットレーティングという数字にフォーカスすると、1995-96シーズンのブルズが歴代最高のNBAチームとなりました。


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まとめ

今回はネットレーティングで歴代のチームを振り返りました。

想像通りのチーム、意外なチームと様々な発見がありましたので、別のランキングでも過去のチームを振り返ってみると面白いかもしれません。


今回紹介したTOP10以下のランキングも載せておきますので、興味がある方はそれぞれのシーズンを調べてみて下さい。

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  1. レーティングとは効率を表す指標
  2. ORtg=100ポゼッションで獲得する得点
  3. DRtg=100ポゼッションで相手に許す失点
  4. ネットレーティング = ORtg − DRtg
  5. チームの総合的な強さを反映している




最後に

今回の記事ではネットレーティングに注目して歴代のチームを振り返りましたが、オフェンスとディフェンスそれぞれの歴代最強チームも紹介しています。

ネットレーティングとはまた違った結果が出ましたのでこちらも合わせてご覧ください。





他にもこのブログでは様々な「ランキング」を紹介しています。
「ランキング」カテゴリーの記事一覧


「用語で解るNBAというカテゴリーではNBAの解説も投稿していますので是非覗いてみてください。
「用語で解るNBA」カテゴリーの記事一覧




(参考)
https://www.basketball-reference.com/



*1:2020.2.24時点

*2:「Age=年齢」「Game=出場試合数」以下1試合あたりの「MP=出場時間」「PTS=得点」「TRB=リバウンド」「AST=アシスト」「STL=スティール」「BLK=ブロック」