このブログでは以前、クアドラプルダブルというNBAの珍しい記録について紹介しました。
そこでは歴代の達成者や記録の概要を振り返りましたが、また別の珍しい記録についても紹介しておきたいと思います。
今回紹介するのは20-20-20と呼ばれる記録。
未だかつて3人しか達成していないこの20-20-20とは一体どんな記録なのでしょうか。
とういことで今回は20-20-20について、記録の概要や歴代の達成者をまとめて紹介していきます。
「用語で解るNBA」とは
このブログは知識0からNBAが解るということをテーマにしています。
「用語で解るNBA」では単に用語の意味を知るだけでなく、その用語を通じてNBAを理解していくことが目的です。
その中でも要点や考え方を押さえることで納得してNBAを理解できるようになっています。
押さえておきたいポイント
"20-20-20"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。
- 20-20-20って?
- どれくらい難しい記録なの?
- 過去には誰が達成した?
ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"20-20-20"について紹介していきます。
20-20-20
まずは20-20-20について基本的な概要を紹介しておきます。
「20-20-20とは」「どれくらい難しい記録なのか」というポイントに注目してみていきましょう。
20-20-20とは
そもそも20-20-20とは、1試合で「20得点」かつ「20アシスト」かつ「20リバウンド」を達成したことを意味します。
1試合で
- 20得点 以上
- 20アシスト 以上
- 20リバウンド 以上
を同時に達成したということ
非常にシンプルなネーミングで分かりやすい記録ですね。
いわゆるトリプルダブルに分類されるこの20-20-20という記録。
あまり聞かない記録ではありますが、一体どれくらい難しいものなのでしょうか?
そのあたりについても考えてみましょう。
どれくらい難しい?
20-20-20がどれくらい難しい記録なのか。
一つずつ紐解いてみましょう。
まず「20得点」という数字。
これはバスケットボールにおいてそれほど難しいものではありません。
NBAという舞台にまでたどり着いた選手であれば、プレイタイム次第では十分達成できる数字です。
次に「20アシスト」の部分。
これは20得点に比べて格段にハードルが上がります。
実際2019-20シーズンをみるとレブロン・ジェームズ、ルカ・ドンチッチが記録した19アシストが最高で、誰もこの20アシストには達していません。

過去10年間を振り返っても、20アシストを達成したのはたった8人だけなんです。
もう十分に20-20-20が難しい記録だと感じますね。
そして忘れてはいけないのは、ここからさらに「20リバウンド」も必要だということ。
20本ものアシストを達成することが出来るのは基本的にガードの選手ばかりで、過去10年で20アシストを達成した8人も全員がガードの選手。
そんなガードの選手が1試合で20リバウンドを獲得するのは非常に稀なことです。
また逆に20リバウンドを取れるようなビッグマンにとっては、20アシストがほぼ実現不可能な数字となってしまうんですね。
このように20-20-20という記録は、いかに優れた身体能力を持ったNBA選手といえども到底達成することができないレベルのもの。
その証拠に、長いNBAの歴史の中でも20-20-20を達成できたのはたった3人しかいません。
次はそんな3人の達成者について見ていきましょう。
- 20得点20アシスト20リバウンドのこと
- 20アシストですら過去10年で8人のみ
- 歴代で2人だけが20-20-20を達成している
20-20-20の達成者
ではここから歴代の20-20-20達成者を紹介していきます。
達成した試合のスタッツなども合わせて見ていきましょう。*1
ウィルト・チェンバレン

NBAで初めて20-20-20という偉業を達成したのは、史上最強のビッグマンウィルト・チェンバレンです。
チェンバレンといえば1試合100得点や55リバウンドといった規格外の数字を残してきたレジェンドですが、他にも様々な大記録を残しています。
チェンバレンが20-20-20を達成したのはNBAキャリア10年目32歳のとき。
1試合で100点を獲っていた20代の頃とは違って、周りのチームメイトも活かすプレースタイルへとシフトしていた頃です。
この1967-68シーズンにはキャリアハイの平均8.7アシストをマークし、NBA史上唯一センターポジションの選手でアシスト王を獲得。
シーズンも終盤に差し掛かった2月に、前人未到の20-20-20をNBAで初めて達成します。
大車輪の活躍でチームをけん引したチェンバレンはこの年、通算4度目となるシーズンMVPにも選ばれました。
ラッセル・ウエストブルック

チェンバレンが20-20-20を達成してから50年後の2019年、現代のモンスターラッセル・ウエストブルックによってこの大記録は再びNBAに戻ってくることになります。
ウエストブルックはこのとき、2年連続でシーズン平均トリプルダブル達成という未だかつて誰も踏み入れたことない領域に到達していました。
そのため彼がトリプルダブルを記録することに対して、私たちNBAファンも特に目新しさを感じなくなっていた頃です。
しかしこの試合、ウエストブルックは第1クォーターで既に10アシストを記録。
そしてそこからあっという間にトリプルダブルを達成し、試合時間残り40秒というところで20本目のリバウンドを掴み取りました。
こうして20-20-20というNBA史上2人目となる大偉業を成し遂げたウエストブルック。
試合後のインタビューでは、数日前に亡くなったラッパーNipsey Hussleへこの記録を捧げるとコメントしています。
その後、残りのシーズンでも安定したスタッツを残したウエストブルックは、見事3年連続のシーズン平均トリプルダブルも成し遂げました。
ニコラ・ヨキッチ

2025年3月8日、デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチがNBAの歴史に残る偉業を達成しました。
フェニックス・サンズとの試合で、31得点、21リバウンド、22アシストという圧巻のスタッツを記録し、ウィルト・チェンバレン、ラッセル・ウェストブルックに続いて、NBA史上3人目の20-20-20達成者となったのです。
さらに、ヨキッチは、1試合で30得点・20リバウンド・20アシストを記録した史上初の選手として、新たに「30-20-20」という前人未到の記録を生み出すことに。
オーバータイムに突入する激戦の中、まるで試合を支配するかのようにプレーし、チームを勝利に導く姿はまさに圧巻でした。
これだけの偉業を達成したにもかかわらず、試合後のインタビューでは「明日の試合のことを考えている」と冷静に語ったヨキッチ。
しかしながら、今回の記録的なパフォーマンスが、MVPレースや今後のプレーオフ争いにも大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
まとめ
今回は20-20-20について紹介しました。
NBAの歴史の中でも異次元のレジェンドとされるチェンバレン。
そんなレジェンドと肩を並べたウエストブルック。
50年後にはウエストブルックもまた、伝説の選手の一人として語り継がれているのでしょう。
最後に
こちらの記事でもNBAの珍しいスタッツについて紹介していますので、合わせてご覧ください。
「用語で解るNBA」というカテゴリーではNBAの解説も投稿しています。
→「用語で解るNBA」カテゴリーの記事一覧
「まとめ」カテゴリーでは他にもNBAに関してまとめた記事を投稿していますので是非覗いてみてください。
→「まとめ」カテゴリーの記事一覧
*1:ここで紹介するスタッツは記事作成時点のhttps://www.basketball-reference.com/より抜粋

