世界中から優秀な選手が集まるNBAの中でも、NBAチャンピオンを経験できる選手はほんの一握り。
しかしNBA選手の中には、更に狭き門を潜り抜けた選手たちがいます。
大学時代にNCAAトーナメントを制し、NBAではチャンピオンリングを手にし、オリンピックでは金メダルに輝いたスーパースターたち。
今回はそんなNCAA・NBA・オリンピックを全て制覇、グランドスラムを達成した8人のNBA選手たちを紹介したいと思います。
オリンピック予選や日本代表戦を視聴する方法は別の記事で紹介していますので、こちらも合わせてご覧ください。
押さえておきたいポイント
"NCAA・NBA・オリンピックを全て制覇した選手"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。
ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"NCAA・NBA・オリンピックを全て制覇した選手"について紹介していきます。
NCAA・NBA・オリンピック
まずはNCAA・NBA・オリンピックについてざっくり見ておきましょう。
ここでは過去「どの大学、選手、国が最も多く優勝してきたのか」に注目します。
NCAAチャンピオン
まずそもそもNCAAのチャンピオンとは毎年3月に開催されるNCAAトーナメント、通称「March Madness」の優勝校のことを指します。
NCAAトーナメントは1938年の開催から現在まで続く春の風物詩で、大学スポーツの中でも屈指の人気を誇るイベントです。
ではこれまでの歴史でどの大学が最も優勝を経験しているのかを見ておきましょう。*1
NCAA 優勝回数(スクロール可能)
順位 | 大学 | 優勝回数 | 優勝年度 |
---|---|---|---|
1 | UCLA | 11 | 1964, 1965, 1967, 1968, 1969, 1970, 1971, 1972, 1973, 1975, 1995 |
2 | Kentucky | 8 | 1948, 1949, 1951, 1958, 1978, 1996, 1998, 2012 |
3 | North Carolina | 6 | 1957, 1982, 1993, 2005, 2009, 2017 |
4 | Duke | 5 | 1991, 1992, 2001, 2010, 2015 |
4 | Indiana | 5 | 1940, 1953, 1976, 1981, 1987 |
6 | UConn | 4 | 1999, 2004, 2011, 2014 |
7 | Kansas | 3 | 1952, 1988, 2008 |
7 | Villanova | 3 | 1985, 2016, 2018 |
9 | Cincinnati | 2 | 1961, 1962 |
9 | Florida | 2 | 2006, 2007 |
9 | Louisville | 2 | 1980, 1986 |
9 | Michigan State | 2 | 1979, 2000 |
9 | North Carolina State | 2 | 1974, 1983 |
9 | Oklahoma State | 2 | 1945, 1946 |
9 | San Francisco | 2 | 1955, 1956 |
第1位はダントツの優勝回数で名門UCLA。
次いでケンタッキー大学、ノースカロライナ大学といった強豪校もランクインしています。
NBAチャンピオン
レジェンドと呼ばれるような殿堂入りプレーヤーでさえ、一度も手にせずにキャリアを終えることも珍しくありません。
そんなNBAチャンピオンの経験が多い選手を見ておきます。*2
NBA 優勝回数(スクロール可能)
順位 | 選手 | 優勝回数 | 優勝年度 |
---|---|---|---|
1 | Bill Russell | 11 | 1957, 1959, 1960, 1961, 1962, 1963, 1964, 1965, 1966, 1968, 1969 |
2 | Sam Jones | 10 | 1959, 1960, 1961, 1962, 1963, 1964, 1965, 1966, 1968, 1969 |
3 | Tom Heinsohn | 8 | 1957, 1959, 1960, 1961, 1962, 1963, 1964, 1965 |
3 | K. C. Jones | 8 | 1959, 1960, 1961, 1962, 1963, 1964, 1965, 1966 |
3 | Tom "Satch" Sanders | 8 | 1961, 1962, 1963, 1964, 1965, 1966, 1968, 1969 |
3 | John Havlicek | 8 | 1963, 1964, 1965, 1966, 1968, 1969, 1974, 1976 |
7 | Jim Loscutoff | 7 | 1957, 1959, 1960[d], 1961, 1962, 1963, 1964 |
7 | Frank Ramsey | 7 | 1957, 1959, 1960, 1961, 1962, 1963, 1964 |
7 | Robert Horry | 7 | 1994, 1995, 2000, 2001, 2002, 2005, 2007 |
10 | Bob Cousy | 6 | 1957, 1959, 1960, 1961, 1962, 1963 |
10 | Kareem Abdul-Jabbar | 6 | 1971, 1980, 1982, 1985, 1987, 1988 |
10 | Michael Jordan | 6 | 1991, 1992, 1993, 1996, 1997, 1998 |
10 | Scottie Pippen | 6 | 1991, 1992, 1993, 1996, 1997, 1998 |
やはり黄金期1960年代のセルティックスメンバーが上位を独占。
その後の1970年代以降では、ジャバーやジョーダンといったレジェンドが複数回のチャンピオンに輝いています。
3つ全てを制覇した選手
ではここから上記3つ全てを制覇した選手たちを紹介します。
それぞれの優勝年度などまとめて見ていきましょう。
Clyde Lovellette
史上初めてNCAA・NBA・オリンピックを制覇したのは、1950年代から60年代にかけてNBAで活躍したクライド・ラブレットです。
1988年には殿堂入りも果たしました。
ちなみにラブレットは、史上初めてレイカーズとセルティックスというライバルチーム両方で優勝を経験した選手としても知られています。
Bill Russell
ビル・ラッセルは1955年と1956年のNCAAトーナメントを連覇しています。
この頃はまだプロ選手のオリンピック出場解禁前でしたので、金メダルを獲得したのもNBAデビュー前のこと。
その後のNBAでは優勝11回、MVP選出5回、オールスター選出12回とまさにレジェンドの名に相応しい活躍です。
K. C. Jones
KCジョーンズはラッセルとサンフランシスコ大学でNCAAトーナメント連覇を果たし、同じくメルボルンオリンピックでも金メダルを獲得しました。
その後NBAでもラッセルとともにセルティックス黄金時代を築き、キャリアで8回の優勝を成し遂げています。
引退後にはコーチとしても活躍し、1989年に殿堂入りを果たしました。
Jerry Lucas
ジェリー・ルーカスといえばニックスが最後にNBAを制覇した時のメンバーです。
ルーカスは大学入学時からスター選手で、1960年にはSportsIllustratedの表紙も飾っています。
Quinn Buckner
クイン・バックナーは1970年代から80年代にかけてミルウォーキーバックスやボストンセルティックスなどで活躍した選手です。
セルティックスに所属していた1984年にNBAチャンピオンを経験しています。
ちなみにインディアナ大では1975-76シーズンに無敗でNCAAトーナメントに進出し、そのまま無敗のチャンピオンに輝くという偉業も達成しました。
Magic Johnson
大学時代からラリー・バードと並んでスーパースターだったマジック・ジョンソン。
バード率いるインディアナ州立大との伝説のチャンピオンシップを制したことで、マジックのみがこのリストに名を連ねることとなっています。
後に二人はバルセロナオリンピックで共演し、ドリームチームとしてアメリカに金メダルをもたらしました。
Michael Jordan
神様マイケル・ジョーダンもやはりグランドスラム達成者です。
ジョーダンはこの8人の中で唯一、ロサンゼルス、バルセロナと金メダルを2回獲得しています。
このあたりも彼が史上最高の選手たる所以と言えそうです。
最後に
「特集記事」というカテゴリーではNBAの様々なトピックについて投稿していますので是非覗いてみてください。
(参考)
https://www.espn.com/mens-college-basketball/
https://www.basketball-reference.com/
https://www.olympic.org/basketball/
*1:ここで紹介する優勝回数は、記事作成時点のhttps://www.espn.com/mens-college-basketball/より抜粋
*2:ここで紹介する優勝回数は、記事作成時点のhttps://www.basketball-reference.com/より抜粋
*3:ここで紹介する優勝回数は、記事作成時点のhttps://www.olympic.org/basketball/より抜粋