ヨーロッパ出身の選手たちもNBAで活躍することが当たり前になっている今日この頃。
ここ最近では言えばやはりルカ・ドンチッチがその代表格でしょう。
NBAデビュー2年目にしてオールスターに選出され、MVP候補としても名前が挙がるドンチッチ。
そんなドンチッチが名門レアル・マドリード出身だということは有名ですが、これまでにもNBAでは多くのレアル出身選手たちが活躍してきました。
ということで今回はそんなレアル・マドリード出身のNBA選手をまとめて紹介したいと思います。
押さえておきたいポイント
"レアル出身のNBA選手"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。
ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"レアル出身のNBA選手"について紹介していきます。
レアル・マドリード
本題に入る前に、まずは改めてルカ・ドンチッチとレアル・マドリードについてざっくりと確認しておきましょう。*1 *2
ルカ・ドンチッチ
- レアル・マドリード:2015~2018
- 通算スタッツ:8.5 PTS 3.3 AST 4.2 REB
- NBAキャリア:2018~
- 通算スタッツ:24.7 PTS 7.3 AST 8.5 REB
スロベニア生まれの神童ルカ・ドンチッチは幼い頃から同年代を圧倒する才能を発揮し、13歳の時点でレアル・マドリードのユースチームと契約。
その後も数々の大会でチーム・個人タイトルを獲得したドンチッチは、16歳という若さで名門レアル・マドリードのトップチームにデビューします。
2017-18シーズンにはチームトップの得点などでユーロリーグ制覇に貢献し、その年のシーズンMVPという実績を提げてNBAの舞台へと飛び立ちました。
レアル・マドリードとは
- 設立:1931年
- ユーロリーグ:優勝10回
- リーガACB:優勝35回
ルカ・ドンチッチが所属していたスペインの名門レアル・マドリード。
レアル・マドリードと聞くとサッカークラブが頭に浮かぶ方も多いと思いますが、バスケットボールチームもまた世界的に成功したビッグクラブとして知られています。
これまでにユーロリーグ10回制覇、リーガ35回優勝など数々のタイトルを獲得してきた名門だけに、ことあるごとにNBA参入の噂が出るほど。
そんなレアルには才能あふれる若手選手が多く在籍していますので、NBAに挑戦する選手も当然出てくるわけです。
次はレアルからNBAに渡った選手たちを見ていきましょう。
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レアル出身のNBA選手
では本題であるレアル・マドリード出身のNBA選手を紹介していきます。
NBAとレアル両方でプレーした選手は他にも多くいますが、今回はNBAデビューする前にレアル・マドリードでプレーしていた「レアル出身」選手に絞って見ていきましょう。
Fernando Martín
- NBA:1986~1987
- 通算スタッツ:0.9 PTS 0.4 AST 1.2 REB
まず最初に紹介するのは、NBA初のスペイン出身選手として知られるフェルナンド・マルティンです。
NBAでの出場は24試合にとどまったものの、後のヨーロッパ出身選手たちに大きな影響を与えたと言われています。
1シーズンNBAでプレーした後には再び古巣レアルへ戻ったマルティンでしたが、不慮の事故によって27歳という若さでこの世を去りました。
Dražen Petrović
- レアル・マドリード:1988~1989
- 通算スタッツ:28.5 PTS 4.3 AST 4.1 REB
- NBA:1989~1993
- 通算スタッツ:15.4 PTS 2.4 AST 2.3 REB
続いてはニュージャージーネッツなどで活躍したレジェンドのドラジェン・ペドロヴィッチです。
ヨーロッパで数々の輝かしい実績をあげたペドロヴィッチは、1989年のドラフトでポートランドトレイルブレイザーズに指名されました。
1991-92シーズンにはネッツのスターターに定着し、平均20.6得点、3P成功率44.4%の大活躍でチームのプレーオフ進出に貢献しています。
翌年もチームをプレーオフに導いたペドロヴィッチでしたが、彼もまた交通事故によって28歳という若さで帰らぬ人となりました。
Arvydas Sabonis
- レアル・マドリード:1992~1995
- 通算スタッツ:19.2 PTS 1.9 AST 12.0 REB
- NBA:1995~2001、2002~2003
- 通算スタッツ:12.0 PTS 2.1 AST 7.3 REB
現在インディアナペイサーズに在籍するドマンタス・サボニスの父、アルビダス・サボニスもレアル・マドリードからNBAに移った選手の一人です。
NBAにデビューしたときサボニスはすでに30歳でしたが、当時は珍しいプレーメイクにも長けた万能型ビッグマンとしてチームに大きく貢献しました。
数々の怪我を抱えながらもNBAで10年近くプレーしたサボニスは、その功績から引退後に殿堂入りも果たしています。
Maciej Lampe
- レアル・マドリード:2001~2003
- 通算スタッツ:1.9 PTS 0.2 AST 1.1 REB
- NBA:2003~2006
- 通算スタッツ:3.4 PTS 0.3 AST 2.2 REB
ポーランド出身のマチェイ・ランペも数試合ではありますがレアルでプレーし、その後NBAに挑戦しています。
ランペは2003年のドラフトでニューヨークニックスが指名。
トレードでフェニックスサンズに移ったランペは、当時のチーム最年少記録となる18歳でNBAデビューを果たしました。
NBAに在籍した間はあまり出場機会を得ることはできず、その後ロシア、中国などのリーグを経て現在までプレーを続けています。
Raúl López
- レアル・マドリード:2000~2002 (2006~2009)
- 通算スタッツ:7.0 PTS 2.7 AST 2.2 REB
- NBA:2003~2005
- 通算スタッツ:6.5 PTS 3.8 AST 1.7 REB
スペイン代表で活躍したラウル・ロペスもレアル出身のNBA選手です。
ジュニア時代からナショナルチームで世界一を獲得してきたロペスは、レアルで2年間プレーした後の2003年NBAドラフトでユタジャズから指名。
ジャズで2年間バックアップガードとして貢献した後は再びレアルに戻り、2016年の引退までACBでプレーを続けました。
Mickaël Gelabale
- レアル・マドリード:2004~2006
- 通算スタッツ:7.3 PTS 1.2 AST 3.5 REB
- NBA:2006~2008、2012~2013
- 通算スタッツ:4.5 PTS 0.8 AST 2.3 REB
2014ワールドカップ銅メダル獲得のフランス代表ミカエル・ジェラバルもレアルからNBAに羽ばたいた選手です。
2005年NBAドラフト2巡目でシアトルスーパーソニックに指名されたジェラバルは、翌2006年から2シーズンに渡ってNBAでプレーしました。
その後はDリーグやACBなどのチームを渡り歩き、現在もフランス国内リーグで現役を続けています。
Pablo Prigioni
- レアル・マドリード:2009~2011
- 通算スタッツ:6.6 PTS 3.9 AST 2.3 REB
- NBA:2012~2016
- 通算スタッツ:3.5 PTS 2.8 AST 1.9 REB
ミネソタティンバーウルブスでアシスタントコーチを務めるパブロ・プリジオー二もレアル出身のNBA選手でした。
プリジオーニは35歳でNBAデビューという歴史に残るオールドルーキーで、ニューヨークニックスやロサンゼルスクリッパーズで4シーズンプレーしています。
その後2016-17シーズンに古巣サスキ・バスコニアに戻り、22年間の現役生活に幕を下ろしました。
Nikola Mirotić
- レアル・マドリード:2008~2014
- 通算スタッツ:8.6 PTS 0.7 AST 3.9 REB
- NBA:2014~2019
- 通算スタッツ:12.3 PTS 1.3 AST 5.9 REB
ニコラ・ミロティッチも14歳でレアルのジュニアチームと契約した経歴の持ち主です。
ブルズではいろいろあったミロティッチですが、レアル出身者の中でも特にNBAにフィットした選手と言えるでしょう。
Bojan Bogdanović
- レアル・マドリード:2007~2009
- 通算スタッツ:2.0 PTS 0.3 AST 1.0 REB
- NBA:2014~
- 通算スタッツ:14.2 PTS 1.5 AST 3.5 REB
現役NBAプレーヤーのボーヤン・ボグダノヴィッチもジュニア時代にレアル・マドリードでプレーしていました。
2014年のNBAドラフトで指名されたボグダノヴィッチはブルックリンネッツやインディアナペイサーズでプレーし、2019年にはユタジャズと4年契約を結んでいます。
シーズン中断中に行った手術の影響で2019-20シーズンのプレーオフには参加できませんでしたが、来季以降もジャズを支える重要な選手となりそうですね。
Salah Mejri
- レアル・マドリード:2013~2015 (2019~2020)
- 通算スタッツ:5.0 PTS 0.3 AST 3.1 REB
- NBA:2015~2019
- 通算スタッツ:3.4 PTS 0.5 AST 4.0 REB
最後に紹介するのは、NBA初のチュニジア出身選手サラ・メジリです。
メジリはチュニジアやベルギーのチームでプレーした後、2013年から2年間レアル・マドリードに在籍。
2015年から4シーズンに渡りダラス・マーベリックスや傘下のDリーグチームでプレーし、2019年には再びレアルに戻りました。
少し前にはメジリが新たに中国の北京ロイヤルファイターズとの契約を結んだという情報も伝えられています。
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まとめ
今回はレアル出身のNBA選手を10人紹介しました。
現在ユーロからNBAに挑戦すること自体はそこまで珍しくないですが、やはりNBAでドンチッチのように大活躍できるのはごく一部の選手。
他のユーロリーグ出身選手たちにも注目してみると、より一層NBAを楽しめるかもしれません。
最後に
「特集記事」というカテゴリーではNBAの様々なトピックについて投稿していますので是非覗いてみてください。
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(参考)
https://www.basketball-reference.com/
https://www.realmadrid.com/ja/basketball/team
*1:この記事で紹介するスタッツは2020年9月時点のhttps://www.basketball-reference.com/より抜粋