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NBA屈指の得点力!キャッチ&シュート職人TOP10|2019-20



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シューターと呼ばれる選手たちにとってキャッチ&シュートは欠かすことの出来ないスキルの一つ。

キャッチ&シュートと聞くと、単に味方からのパスをキャッチしてシュートすればいいだけのように思えます。


しかし実際には味方からのパスをキャッチする為のオフボールの動きや、シュートをリリースするまでの速さなどが求められる非常に高度なスキルです。

そんなキャッチ&シュートが上手い選手はある種の職人と言えますね。


ではNBAキャッチ&シュートでの得点が多い選手は一体誰なのでしょうか。

今回はNBAでも用いられているラッキングという技術を活用し、キャッチ&シュートでの得点が多い選手をランキングで紹介したいと思います。





押さえておきたいポイント

”キャッチ&シュートでの得点が多い選手”を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。

  1. ラッキングって?
  2. NBAでも使われているの?
  3. NBAファンも使える?
  4. 試合中のキャッチ&シュートの得点が多いのは誰?
  5. その選手のキャッチ&シュートの精度は?


ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、”キャッチ&シュート職人”を紹介していきます。



ラッキング

まずは改めてトラッキングの概要をざっくりと紹介します。

「トラッキングとは」「NBAとトラッキング」「Catch & Shoot」というポイントに注目して見ていきましょう。


ラッキングとは

科学の発展はスポーツの分野にも大きな影響を与えています。

その一つがラッキングと呼ばれる技術です。


ラッキング(Tracking)とは直訳で「追跡」という意味。

一般的にスポーツの分野でトラッキングといえば、選手が小型の受信機を身に付けて練習したり、複数台の高性能カメラで試合を撮影し様々なデータを収集するシステムのことを指します。

数年前にはラグビー日本代表がトラッキングシステムを活用していることが話題になりましたね。



ラグビーのみならず他のスポーツにおいてもこのトラッキングというシステムで集められた膨大な情報を分析し、選手のパフォーマンス向上に活かされています。

次はNBAとトラッキングについて見ていきましょう。



NBAとトラッキング

世界でもトップクラスの人気を誇るスポーツリーグNBA

そんなNBAでも2000年代後半頃からトラッキングシステムが導入され始め、今では全てのチームが本格的なトラッキングシステムを用いて非常に高度なデータ分析を行っています。


昨今のスポーツ界では様々なトラッキング技術が開発されていますが、中でもNBAに大きな影響を与えたのがビデオトラッキングです。

ビデオトラッキングについて NBA.com/Stats のFAQページにはこのような説明があります。

Using cameras installed in the catwalks of every NBA arena, Second Spectrum software tracks the movements of every player on the court and the basketball 25 times per second.

https://stats.nba.com/help/faq/




ざっくり訳すと「全てのアリーナの会場上部に設置されたカメラを使用して、コート上の全プレーヤーとボールの動きを1秒間に25回追跡する」というシステムだそうです。

要するに高性能なカメラで選手とボールの動きを詳細に記録して、そこから得られる情報を自動的にデータ化しているということ。


このビデオトラッキングによってそれまで長年に渡って行われてきたデータ分析がより立体的なものへと変化しました。

例えばNBAの試合中継でこんな映像が用いられることも。



選手が立っている場所に応じて、その位置から放った場合のシュート確率がリアルタイムで反映されています。

一昔前には考えられなかったようなこの映像も、今ではトラッキングシステムで収集したデータから一瞬で作ることができるんです。


では次に今回の本題である「キャッチ&シュート」についてのデータがまとめられているCatch & Shootも見ておきましょう。



Catch & Shoot

ここまでざっくり紹介した通りトラッキングという技術が現代のNBAに大きく関わっていて、チームに欠かせないものであるのは何となく分かりました。

ただかなり高度な分析を行なっているようなので私たち素人には縁遠く感じますね。

このトラッキングというものはNBAファンにも何か使い道があるのでしょうか。


実はNBAで収集されているトラッキングデータの一部は、私たちファンもNBAスタッツの公式ページから閲覧することができるんです。

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一口に「シュート」と言ってもその種類は様々。

Catch & Shootはそんなシュートの中でもキャッチ&シュート、つまり味方からのパスを受けてそのまま放ったシュートに関するスタッツです。


このページではキャッチ&シュートの回数や成功率などをまとめて見ることが出来ます。

今回の記事ではこのデータを元にキャッチ&シュートでの得点が多いNBA選手TOP10を紹介していきたいと思います。

  1. 選手やボールを追跡しデータを収集するシステム
  2. NBAの会場にはトラッキング用のカメラが設置
  3. スタッツやデータを立体的に把握できる
  4. Catch & Shootはキャッチ&シュートに関するスタッツ




キャッチ&シュート職人 TOP10

ではここから本題である2019-20シーズン「キャッチ&シュートでの得点が多い選手」をトラッキングデータからランク付けしていきます。

キャッチ&シュートの精度やシーズンの概要とともにご確認ください。*1 *2


第10位 JJ Redick

  • Catch & Shoot PTS:6.6(得点全体:15.3)
  • Catch & Shoot FG%:48.1%(2.3/4.6)
  • Catch & Shoot 3P%:47.2%(2.0/4.2)


第10位にはNBA屈指のシューターJJレディックがランクインしました。

レディックといえばまさに職人の名にふさわしい選手で、平均得点15.3点のうち6.6点をキャッチ&シュートからあげています。

さらにキャッチ&シュート48.1%という確率は100本以上キャッチ&シュートを試投している選手の中でリーグで第2位の成績です。



第9位 Ben McLemore

  • Catch & Shoot PTS:6.6(得点全体:10.1)
  • Catch & Shoot FG%:40.4%(2.2/5.5)
  • Catch & Shoot 3P%:40.2%(2.2/5.5)


続いて第9位にはヒューストンロケッツのベン・マクレモアが登場です。

2019-20シーズンのロケッツが採用したマイクロボールとも呼ばれる特徴的なラインナップのウイングを担ったマクレモア。


ハーデンやウエストブルックのアタックからアウトサイドの選手にパスを捌くというチームのスタイル上、ウイングの選手はキャッチ&シュートの頻度がかなり高くなっています。

中でもマクレモアはリーグ第3位となる156本のキャッチ&シュート3Pを成功させました。



第8位 Nikola Vucevic

  • Catch & Shoot PTS:6.9(得点全体:19.6)
  • Catch & Shoot FG%:39.0%(2.7/6.9)
  • Catch & Shoot 3P%:34.0%(1.6/4.6)


第8位にランクインしたのはオーランドマジックのニコラ・ブーチェヴィッチです。

ブーチェヴィッチといえばアウトサイドからのシュート精度を大幅に向上させたビッグマンの一人。


彼のシュート内訳を見ても、ゴール下のシュートの次に多いのがトップでパスを貰って打つ3Pシュートなんです。

この先のランキングにも意外とセンターの選手が登場しますので、その辺りにも注目してみてください。



第7位 Kevin Love

  • Catch & Shoot PTS:7.1(得点全体:17.6)
  • Catch & Shoot FG%:41.8%(2.5/6.0)
  • Catch & Shoot 3P%:39.5%(2.1/5.3)


第7位にはクリーブランドキャバリアーズケビン・ラブがランクインしました。

ラブもストレッチ4と呼ばれるアウトサイドが得意なビッグマンですね。


ブーチェヴィッチに比べるとラブはミドルレンジでのシュートも比較的多く打つ選手ですが、キャッチ&シュートに限って見てみるとそのほとんどが3Pシュートが占めています。

インサイドの選手であってもスペースを広くとるためにアウトサイドでプレーするという現代NBAの特徴がよく表れた数字と言えるでしょう。



第6位 Jaren Jackson Jr.

  • Catch & Shoot PTS:7.2(得点全体:17.4)
  • Catch & Shoot FG%:40.7%(2.5/6.0)
  • Catch & Shoot 3P%:39.9%(2.3/5.7)


第6位にはメンフィスグリズリーズのジャレン・ジャクソンJr.が登場です。

シュートの半数以上が3Pシュートという非常に現代的なビッグマンとして活躍するジャクソンJr.。


特にトップからの3Pシュートは44.8%とリーグトップクラスの精度を誇ります。

NBA2年目にしてこの成績ですので、あとはやはり怪我なく万全の状態で活躍してくれることに期待したいですね。



第5位 Danilo Gallinari

  • Catch & Shoot PTS:7.4(得点全体:18.7)
  • Catch & Shoot FG%:43.0%(2.6/6.0)
  • Catch & Shoot 3P%:41.8%(2.3/5.5)


続いて第5位にはオクラホマシティーサンダーからアトランタホークスに移籍したダニーロガリナリがランクインしました。

2019-20シーズンのガリナリはNBA12年目にもなるベテラン選手ですが、自己最多の1試合平均7.1本の3Pシュートを試投。

その内キャッチ&シュートでは41.8%と非常に高確率で3Pシュートを決めています。


お金よりも優勝が欲しいと語ったガリナリは新天地でチャンピオンリングを手にすることは出来るのでしょうか。

ホークスでの活躍にも期待しましょう。



第4位 Karl-Anthony Towns

  • Catch & Shoot PTS:7.7(得点全体:26.5)
  • Catch & Shoot FG%:41.4%(2.6/6.3)
  • Catch & Shoot 3P%:42.5%(2.5/5.9)


ミネソタティンバーウルブスのカール・アンソニー・タウンズが第4位に登場です。

得点全体に占めるキャッチ&シュートの割合は少ないですが、3Pシュートを42.5%で決めるなど非常に高い精度であることが分かります。

2020-21シーズンはディアンジェロラッセルとのピックプレーで3Pシュートを打つ機会も更に増えるでしょうから、このシーズン以上の結果を見られるかもしれません。



第3位 Kristaps Porzingis

  • Catch & Shoot PTS:7.9(得点全体:20.4)
  • Catch & Shoot FG%:37.7%(2.9/7.6)
  • Catch & Shoot 3P%:36.3%(2.2/6.1)


第3位にはダラスマーベリックスクリスタプス・ポルジンギスがランクイン。

リーグ最高峰のポイントガードルカ・ドンチッチ率いるマーベリックスは2019-20シーズンのNBAにおいて最もキャッチ&シュートが多いチームです。

ポルジンギス自身まだ怪我の影響も少なくないシーズンでしたが、そんな中でもキャッチ&シュートからの得点はチームトップの7.9点をマークしました。



第2位 Duncan Robinson


  • Catch & Shoot PTS:9.5(得点全体:13.5)
  • Catch & Shoot FG%:45.9%(3.2/6.9)
  • Catch & Shoot 3P%:46.0%(3.1/6.8)


マイアミヒートの躍進を支えたダンカン・ロビンソンが第2位にランクインです。

ロビンソンといえばここまで多く出てきたビッグマンとは違い、キャッチ&シュート職人の名にふさわしいピュアシューター。

キャッチ&シュートのほとんど全てが3Pシュートというロビンソンは、その成功率もリーグ第5位の46.0%という素晴らしい数字をマークしています。


実際これだけの精度でシュートを決めるロビンソンには厳しいディフェンスがついていますので、シュートまでのオフボールの動きを見ているだけでも楽しめる選手です。

ロビンソンのNBA2年目までの飛躍については別の記事で紹介していますので合わせてご覧ください。




第1位 Davis Bertans



  • Catch & Shoot PTS:9.7(得点全体:15.4)
  • Catch & Shoot FG%:43.1%(3.3/7.6)
  • Catch & Shoot 3P%:43.1%(3.2/7.4)


栄えある第1位に輝いたのはワシントンウィザーズのダービス・ベルターンスです。

ベルターンスは2019-20シーズンにスパーズからウィザーズに移籍し、怪我人が多発するチームの中でその才能を開花させました。


1試合あたりの3Pシュート試投数は昨シーズンの2倍近くまで増え、得点もキャリアハイとなる平均15.4点を記録。

その中でもキャッチ&シュート試投数、キャッチ&シュート3P試投数はリーグナンバーワンです。

スパーズのポポヴィッチHCが「これだけ大胆にシュートが打てる選手だとは思わなかった」と言ってしまうのにも頷けます。


オフシーズンのFA市場では多くのチームが獲得を狙っているとも報じられていましたが、ウィザーズとの再契約を締結しました。

5年$80Mという長期契約を結んたベルターンズの今後の活躍に期待しましょう。




まとめ

今回はキャッチ&シュートでの得点が多い選手をランキングで紹介しました。

現代型のビッグマンも多くランクインしていましたが、やはり生粋のシューターがトップに輝いています。

NBA.comのCatch & Shootページではキャッチ&シュートのスタッツを詳しく見ることができますので、今回紹介した以外の選手のキャッチ&シュートにもぜひ注目してみてください。




最後に

他にもこのブログでは様々な「ランキング」を紹介しています。
「ランキング」カテゴリーの記事一覧


「用語で解るNBAというカテゴリーではNBAの解説も投稿していますので是非覗いてみてください。
「用語で解るNBA」カテゴリーの記事一覧




(参考)
https://stats.nba.com/



*1:今回の記事で紹介するスタッツは2020年10月時点のNBA.com/Stats | NBA Statsを元に集計

*2:各スタッツ1試合あたりの平均数