以前このブログではオールスターに一度も選出されたことがない意外な現役選手たちを紹介しました。
NBAの長い歴史を振り返ってみると、実はあのレジェンドたちもオールスターに選出されていなかったりするんです。
ということで今回はオールスターに一度も選出されなかったNBAのレジェンドたちを紹介したいと思います。
押さえておきたいポイント
"オールスターに一度も選出されなかったNBAのレジェンドたち"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。
- NBAオールスターって?
- どうやって選出される?
- 未選出の意外なレジェンドは?
ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"オールスターに一度も選出されなかったNBAのレジェンドたち"を紹介していきます。
NBAオールスター
まずはNBAオールスターについての概要を確認しておきましょう。
ここでは「NBAオールスターゲーム」と「オールスター選出方法」について紹介します。
NBAオールスターゲーム
NBAオールスターゲームとは、リーグを代表する選手たちによるエキシビジョンゲームです。
例年のオールスターゲームといえばオールスターウィークエンドの最終日に行われるメインイベントで、普段の試合よりもかなりエンターテインメント性の高いものになります。
1951年の初開催から現在に至るまで、ゲーム形式やメンバー選出方法の変更など様々な変化を続けてきました。
次はオールスター選出方法についても見ておきます。
オールスター選出方法
オールスター選出方法の歴史は、これまでに大きく分けて3つの時代がありました。
・1951〜1975
スターター:ライター・キャスターの投票
リザーブ:オールスターチームのコーチが選出
・1957〜2017
スターター:ファンの投票
リザーブ:オールスターチームのコーチが選出
・2017〜現在
スターター:ファン・選手・メディアの投票
リザーブ:30チームのヘッドコーチの投票
このように各年代で方法は異なりますが、基本的にはファンやメディア、同業者からリスペクトを集めた選手がオールスターに選出されることに変わりありません。
しかし500名近く在籍するNBA選手の中で、実際に選出されるのは各カンファレンスから10〜12名ほど。
そんな狭き門を突破した者だけが、名誉あるNBAオールスタープレーヤーに選出されるというわけです。
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選出されなかったレジェンド
ではここから本題である、オールスターに選出されなかったレジェンドたちを紹介していきます。
各選手のキャリアスタッツなども合わせて見ていきましょう。*1
Cedric Maxwell

- NBAキャリア:1977〜1988
- スタッツ:12.5 PTS 6.3 REB 2.2 AST
- FG:54.6%(4.1/7.5)
- 3P:5.3%(0.0/0.0)
- FT:78.4%(4.3/5.5)
1980年代にボストンセルティックスで2度のNBAチャンピオンに輝いたセドリック・マクスウェル。
1981年のファイナルMVPも獲得したマクスウェルですが、意外にもオールスターには一度も選出されませんでした。
確かに当時のセルティックスにはラリー・バードやロバート・パリッシュといったスター選手が在籍していましたので、マクスウェルの存在が過小評価されがちだったのも事実。
しかしながら彼はNBA歴代2位となるキャリア通算TS%を記録するなど、オールスターに選ばれていないのが不思議なほど素晴らしい成績を残しています。
Rod Strickland
- NBAキャリア:1988〜2005
- スタッツ:13.2 PTS 3.7 REB 7.3 AST
- FG:45.4%(5.0/10.9)
- 3P:28.2%(0.2/0.6)
- FT:72.1%(3.1/4.4)
90年代にスパーズやブレイザーズなどで活躍したロッド・ストリックランド。
彼もまたオールスターに選ばれなかったレジェンドの一人として知られています。
ストリックランドといえば、NBAで過去に7人しか達成したことのない20得点20アシストを含むトリプルダブルの達成者。
17年間という彼の長いキャリアの中で、一度もオールスターに選出されなかったというのは意外です。
Toni Kukoc

- NBAキャリア:1993〜2006
- スタッツ:11.6 PTS 4.2 REB 3.7 AST
- FG:44.7%(4.3/9.6)
- 3P:33.5%(0.9/2.6)
- FT:72.9%(2.1/2.9)
マイケル・ジョーダン率いる黄金時代のブルズで3度のNBAチャンピオンに輝いたトニー・クーコッチ。
1996年にはシックスマン賞も受賞したクーコッチですが、オールスターには一度も選出されませんでした。
中でも王朝時代が終了した直後の1998-99シーズンは、ブルズに残留したクーコッチのオールスター初選出が期待されていました。
結果的にはキャリアハイの平均18.8得点7.0リバウンド5.6アシストを上げるシーズンとなるのですが、ロックアウトの影響によりオールスターの開催自体が無くなったことでオールスター初選出は叶いませんでした。
Arvydas Sabonis
- NBAキャリア:1995〜2003
- スタッツ:12.0 PTS 7.3 REB 2.1 AST
- FG:50.0%(4.4/8.9)
- 3P:32.8%(0.3/0.9)
- FT:78.6%(2.8/3.6)
現在インディアナペイサーズに所属するドマンタス・サボニスの父、アルビダス・サボニスもオールスターに選出されていません。
当時は珍しいプレーメイクにも長けた万能型ビッグマンとしてチームに大きく貢献し、引退後には殿堂入りも果たしているだけに意外です。
NBAデビューが31歳でなければ、確実に何度もオールスターに選出されていたことでしょう。
彼のNBA引退から17年後の2020年、息子のドマンタス・サボニスがオールスター初選出を果たしました。
Marcus Camby
- NBAキャリア:1996〜2013
- スタッツ:9.5 PTS 9.8 REB 1.9 AST
- FG:46.6%(3.9/8.3)
- 3P:20.5%(0.0/0.1)
- FT:67.0%(1.8/2.6)
「勉族」のタトゥーでもお馴染みのマーカス・キャンビー。
気迫あふれるプレースタイルと長い腕を生かして4度のブロック王にも輝いたキャンビーですが、オールスター選出に至ることは一度もありませんでした。
ちなみにキャンビーは2004年に5×5という珍しい記録を達成しています。
これは歴代NBAの中でも13人しか達成していない記録です。
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Mike Bibby
- NBAキャリア:1998〜2012
- スタッツ:14.7 PTS 3.1 REB 5.5 AST
- FG:43.6%(5.4/12.4)
- 3P:37.9%(1.5/4.0)
- FT:80.2%(2.4/2.9)
2000年代のNBAを牽引したポイントガードマイク・ビビーもオールスターには選出されませんでした。
2005-06シーズンにはキャリアハイの平均21.1得点5.4リバウンドの好成績をマークしたビビー。
しかしその年のウエスタンカンファレンスには、アレン・アイバーソンやドウェイン・ウェイド、ギルバート・アリーナスといったガードが在籍していました。
残念ながらこのシーズンもオールスターには選出されず、その後のキャリアでもオールスター出場を果たすことはありませんでした。
Lamar Odom

- NBAキャリア:1999〜2013
- スタッツ:13.3 PTS 8.4 REB 3.7 AST
- FG:46.3%(5.0/10.8)
- 3P:31.2%(0.7/2.2)
- FT:69.3%(2.6/3.7)
2000年代にレイカーズなどで活躍したラマー・オドム。
2度のNBAチャンピオンにも輝いたオドムでしたが、オールスターには一度も選出されていません。
特に2010-11シーズンにはFG53.0%、3P38.2%というキャリアハイの成績をマークし、その年のシックスマン賞も受賞しています。
彼がレイカーズのNBA2連覇に不可欠な存在であったことには間違いありませんが、オールスターという点に関してはコービー・ブライアントとパウ・ガソルの影に隠れる結果となりました。
Jason Terry
- NBAキャリア:1999〜2018
- スタッツ:13.4 PTS 2.3 REB 3.8 AST
- FG:44.4%(4.9/11.1)
- 3P:38.0%(1.6/4.3)
- FT:84.5%(2.0/2.3)
2011年のダラスマーベリックス優勝を支えたジェイソン・テリー。
2008-09シーズンにはシックスマン賞を獲得していますが、キャリアを通して一度もオールスターに選出されることはありませんでした。
現役引退後はコーチとしても手腕を発揮しています。
2019年は馬場雄大選手が所属したテキサスレジェンズのGMを務め、2020年からはアリゾナ大学男子バスケットボール部のヘッドコーチとしても活躍中です。
Jamal Crawford
- NBAキャリア:2000〜2020
- スタッツ:14.6 PTS 2.2 REB 3.4 AST
- FG:41.0%(5.1/12.4)
- 3P:34.8%(1.7/4.8)
- FT:86.2%(2.8/3.2)
NBA歴代最高のシックスマンの一人ジャマール・クロフォードもまた、オールスターに一度も選出されたことがない選手です。
ベンチスタートながら一試合平均で20得点近くを獲得するクロフォードは、通算3度シックスマン賞を受賞しました。
ここまで紹介してきた通り、シックスマン賞を受賞していてもオールスターに選ばれていない選手が数多くいます。
それだけオールスター選出というのは狭き門なのでしょう。
Richard Jefferson

- NBAキャリア:2001〜2018
- スタッツ:12.6 PTS 4.0 REB 2.0 AST
- FG:46.4%(4.4/9.4)
- 3P:37.6%(0.9/2.3)
- FT:76.8%(3.0/3.9)
ニュージャージネッツなどで活躍したリチャード・ジェファーソン。
2016年にはクリーブランドキャバリアーズのNBA初制覇にも貢献したジェファーソンですが、意外にもオールスターには一度も選ばれていません。
彼のキャリアで最もチャンスがあったのは、平均22.2得点7.3リバウンド4.0アシストを記録していた2004-05シーズンです。
これだけの好成績を残していた最中の12月に手首の靭帯を故障し、そのまま長期欠場となりオールスター選出も叶いませんでした。
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ここまで紹介した選手以外にも、これだけのレジェンドたちが一度もオールスターに選出されていません。
- Ron Harper
- Sam Perkins
- Brent Barry
- Happy Hairston
- Isaiah Rider
- Jalen Rose
- Monta Ellis
- Derek Harper
- Andre Miller
- Don Nelson
NBAオールスターが如何に狭き門なのかを改めて再認識するとともに、今後のオールスターにも注目していきたいと思います。
まとめ
今回はオールスターに一度も選出されなかったレジェンドたちを紹介しました。
他にも意外な選手が選ばれていなかったりしますので、興味がある方は一度調べてみてください。
最後に
「特集記事」というカテゴリーではNBAの様々なトピックについて投稿していますので是非覗いてみてください。
→「特集記事」カテゴリーの記事一覧
(参考)
https://www.basketball-reference.com/
https://bleacherreport.com/articles/2893532-ranking-best-nba-players-to-never-make-an-all-star-game
https://www.yardbarker.com/nba/articles/best_nba_players_never_to_make_an_all_star_game/s1__20243143
*1:ここで紹介するスタッツは記事作成時点のhttps://www.basketball-reference.com/より抜粋