Digin' NBA

NBAも、Bリーグも、NCAAも。

確率よりも重要?NBAの「FTr」について一度は学んでおこう

当サイトはプロモーションが含まれています。

スポンサーリンク

NBA Rakuten 最新情報

20231221131823

画像引用元:https://nba.rakuten.co.jp/ 

2023年10月20日から、楽天モバイルユーザーはNBA Rakutenの全試合・全コンテンツを無料で利用できるようになりました!!

さらに初めて楽天モバイルに申し込む方は13,000円分のポイントも貰えますので、この機会に楽天モバイルへ乗り換えておくのがおすすめです!


13,000ptプレゼントの詳細はこちら



\ NBAが全試合無料!/
楽天モバイルのキャンペーンを見る




スポンサーリンク






バスケットボールにおいて唯一誰にも邪魔されることなくシュートを打つことのできるのがフリースローです。

NBAでもフリースローは非常に重要で、試合の勝敗に関わる大きな要因とされています。


今回はそんなフリースローに関するスタッツ、FTr(フリースローレート)というものを紹介します。


あまり馴染みがないスタッツですが一体このFTrとはどういった数字なのでしょうか。

NBAでも偶に目にするスタッツなので、この機会にしっかりと確認しておきましょう。





「用語で解るNBA」とは

このブログは知識0からNBAが解るということをテーマにしています。

「用語で解るNBA」では単に用語の意味を知るだけでなく、その用語を通じてNBAを理解していくことが目的です。

<用語で解るNBA

❌ とりあえず用語の意味を知る
⭕️ 用語を通してNBAを理解する

この記事では"FTr"という用語を詳細にではなくざっくり解説します。

その中でもテーマ図解を交えることで納得してNBAを理解できるようになっています。



押さえておきたいポイント

"FTr"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。

  1. FTrって?
  2. どうやって計算するの?
  3. FTrはなぜ重要?
  4. どう解釈すればいいの?
  5. 今シーズンFTrが高いチームは?


ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"FTr"について説明していきます。



FTr

まずはFTrの概要をざっくりと紹介します。

「FTrとは」「計算方法」というポイントに注目して見ていきましょう。


FTrとは

FTr(Free Throw rate)はチームや選手を評価する際に用いられる指標の一つ。

ディーン・オリーバー氏が名著『Basketball on paper』で提唱したFour Factors(オフェンスの効率を評価するにあたって重要な4つのスタッツ)の一つですね。


良いチームはこの"Four Factors"が優れているので、分析するならとりあえずコレを見ておけというくらい大事な要素とされています。



ではそんな重要なスタッツであるFTrとは一体どんなものなのでしょうか?

試しに"FTr"を検索するとこのような説明が出てきます。

The number of free throw attempts a team shoots in comparison to the number of field goal attempts

https://stats.nba.com/help/glossary/




Google翻訳によると「チームが放ったフィールドゴールの試投数と、フリースローの試投数を比較したもの」とのこと。

非常にシンプルですね。


フィールドゴールの試投数とフリースローの試投数を比較する。

言い換えるなら、そのチームの「オフェンスの回数」と「フリースローをもらった回数」を比べているということ。*1

ということは私たちはFTrを見ることによって、そのチームはオフェンスを行う中でどれくらいフリースローを獲得できるのか、その割合を知ることができます。


要するにFTrは「どれくらいフリースローを獲得できるのか」という点からチームや選手のオフェンスを評価するといったテーマを持っているんです。

まずはこのテーマを頭に入れて、次はスタッツの計算方法からFTrを見ていきましょう。



計算方法

スタッツの計算を自力でする機会は中々ないとは思いますが、FTrをより理解する為にも計算方法を紹介しておきたいと思います。

FTrは以下の計算式で求めることができます。*2 *3 *4



FTrは「フリースローの試投数」を「フィールドゴールの試投数」で割るだけのシンプルなもの。

先ほどの紹介したテーマそのものですね。


では具体的な数字も見てみましょう。

2018-19シーズンのロサンゼルスクリッパーズとシカゴブルズの数字をこの計算式に当てはめてみると、次のような結果になります。



ブルズよりもクリッパーズの方が随分高い頻度でフリースローを獲得できるチームだったということが分かりますね。


このようにFTrを使うことによって、チームや選手がどれくらいフリースローを獲得できるのかを数値化して評価できるようになるんです。

テーマと計算方法をしっかりと理解して、次はもう少し踏み込んでこのFTrの意義についても考えてみましょう。


NBA Rakutenが無料!/
楽天モバイルのキャンペーンを見る



  1. FTrはオフェンスを評価する指標の一つ
  2. どれくらいFTを獲得できるのかを示している
  3. FTr = FTA / FGA




FTrの意義

ここまでFTrの概要や計算方法について紹介してきました。

では次にもう少し踏み込んで、このFTrの意義を「フリースロー獲得の重要性」「FTrの解釈」というポイントから紐解いていきたいと思います。


フリースロー獲得の重要性

ここまで見てきたように、FTrは「どれくらいフリースローを獲得できるのか」という点からチームや選手のオフェンスを評価する指標です。

では「どれくらいフリースローを獲得できるのか」を知ることが何故重要なのでしょうか。

フリースロー獲得が重要とされる要因について考えてみましょう。


まず一つ目の要因に、フリースロー最も効率的なシュートであるということが挙げられます。

以前このブログでも紹介しましたが、現代のNBAにおいて「ゴール下のシュート」「コーナーからの3Pシュート」は非常に期待値の高いシュートと言われています。

  • ゴール下シュートの期待値1.25点
  • コーナー3Pシュートの期待値1.14点


しかしこれらを上回る期待値を叩きだすのがフリースローです。

NBA選手の平均的なフリースロー成功率は75%ほどですので、1ポゼッションあたり1.50点の期待値がフリースローにはあることになります。

つまりフリースローは試合中に打つことの出来るシュートの中で最も効率の良いシュートだと言えるんです。


次にフリースロー獲得による副産物も重要なポイントです。

フリースローを獲得するということは、相手選手のファウルがあったということ。

相手選手をファウルトラブルに追い込むことができれば、チームにとって有利な試合展開になります。


さらにフリースローを行う間は時計が止まっていますので、自分たちのデフェンスをしっかりと整えた上で試合をリスタートできますね。


このようにフリースローを獲得する割合が高ければ高いほど、チームはより効率の良いオフェンスが出来ているわけです。

なのでオリバー氏は「フリースロー成功率」より「フリースローをどれだけ獲得するか」の方が重要になるとも言っています。


シュートの期待値についてはこちら。




FTrの解釈

FTrのテーマや意義は分かりました。

では具体的な数字を見て私たちはどのように解釈すればいいのでしょうか。

ここではマイアミヒートに所属するジミー・バトラーのスタッツから考えてみましょう。*5



2019-20シーズン、バトラーはFG45.4%NBAの平均的な確率でシュートを決めています。

ただ3Pシュートの確率を見てみると24.4%とリーグの中でもかなり低く、試投数も1試合平均2.1本にとどまっています。

この数字だけだとバトラーという選手は特に得点能力が高い選手とは思えないですね。


しかしながらご存知の通りバトラーこのシーズンもチームトップの1試合平均20.2得点を記録し、リーグ屈指の決定力を持つ選手だと言われています。

シュート精度が特別に優れている訳ではバトラーが「決定力の高い選手」と言われるのは一体何故なんでしょう。

実はここにFTrが大きく関わっているんです。


2019-20シーズンのバトラーのFTrを見てみると、0.689という驚異的な数字を記録しています。

これはリーグ第4位の数字で、インサイドでファウルをもらうことが多いビッグマンを除けばダントツでトップ。



この数字が示している通りバトラーは実際に試合でもフリースローを獲得することがとても多く、リーグ第6位の1試合平均9.1本フリースローを獲得しています。


つまり他の選手と比べて3Pシュートの精度で劣っていたとしても、フリースローを獲得することによって非常に効率の良いオフェンスが遂行できるわけです。

それがバトラーの決定力の高さに繋がっているんですね。


このようにFTrという指標を見ることによって、シュート確率だけでは分からなかったオフェンス効率の良さ・得点能力の高さを知ることができるんです。

同じくチームのオフェンスを分析する際にも、このFTrはオフェンスの効率を測る際の重要な指標として活用されています。


NBA Rakutenが無料!/
楽天モバイルのキャンペーンを見る



  1. フリースロー最も効率的なシュート
  2. フリースロー獲得による副産物も重要
  3. 見逃しがちなオフェンス効率の良さが分かる




2019-20のFTrと注意点

続いては2019-20シーズンのFTrを見ながら、このスタッツの傾向なども確認しておきましょう。

「FTrチームランキング」に加えて「FTrの注意点」についても紹介します。*6


2019-20 FTrチームランキング

先ほど選手のFTrトップ10を紹介しましたので、各チームのFTrも見ておきましょう。



よく見てみるとFTrが高いチームは必ずしも勝率の高いチームとは言い切れないようですね。

その辺りについても確認しておきます。



FTrの注意点

記事序盤でも紹介した通り、このFTrはディーン・オリバー氏が提唱したFour factorの内のひとつ。

チームや選手のオフェンス効率を評価する上で非常に重要な指標です。

ただオリバー氏はこのFour Factorの中にも重要度の差を設けています。


Four Factors 重要度 振り分け

  • eFG%:40%
  • TOV%:25%
  • ORB%:20%
  • FTr:15%


ご覧の通りFTrの重要度は4つの中で一番低いですね。

つまりチームのFTrが高いからといって必ずしも強いチームになるというわけではないんです。


念のために言っておくと、この4つの中で重要度が低いからといってFTrを軽視して良いということでもありません。

FTrは先述の通りオフェンス効率を測るには必要不可欠です。


ただFTrに限らず他の3つのスタッツにも言えることですが、一つの数字だけでなく他のものと複合的に分析してチームを評価することが重要なんですね。

頭の片隅にこういった注意点も置いておいてください。


NBA Rakutenが無料!/
楽天モバイルのキャンペーンを見る



  1. FTrの高さ ≠ チームの強さ
  2. 他のスタッツと複合的に分析することが重要




まとめ

今回はFTrについて紹介しました。

スタッツの意味やテーマを把握し、それを知りたい情報に応じて組み合わせることでもっとNBAを楽しむことができると思います。


ではここで今回紹介した内容を改めておさらいしておきましょう。

  1. FTrはオフェンスを評価する指標の一つ
  2. どれくらいFTを獲得できるのかを示している
  3. FTr = FTA / FGA
  4. フリースロー最も効率的なシュート
  5. フリースロー獲得による副産物も重要
  6. 見逃しがちなオフェンス効率の良さが分かる
  7. FTrの高さ ≠ チームの強さ
  8. 他のスタッツと複合的に分析することが重要




*1:厳密に言うとフィールドゴールの試投数が必ずしも攻撃の回数になる訳ではないが、便宜上ここでは「オフェンスの回数」と表記する

*2:FTA=フリースロー試投数、FGA=フィールドゴール試投数

*3:https://stats.nba.com/help/glossary/を参照

*4:媒体によっては異なる計算式を用いることもある

*5:ここで紹介する数字は2020年8月時点のBasketball-Reference.comを参照

*6:ここで紹介する数字は2020年8月時点のBasketball-Reference.comを参照