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実は一番アツい?NBAの「ジュライモラトリアム」について解説

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画像引用元:https://nba.rakuten.co.jp/ 

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NBAにはシーズン・オフシーズンを問わず様々なイベントがあります。

その一つがジュライモラトリアムと呼ばれるもので、FA市場が始まるオフシーズンになるとよく耳にする用語です。

 

このジュライ モラトリアムという用語の意味自体は調べるとすぐにわかりますが、その背景にある「制度の目的」や「選手・チームから見たジュライモラトリアム」を知っておくことでNBAはもっと楽しめます。

ということで今回は、意外とアツいジュライモラトリアムについて見ていきましょう。

 

 

 

 

「用語で解るNBA」とは

このブログは知識0からNBAが解るということをテーマにしています。

「用語で解るNBA」では単に用語の意味を知るだけでなく、その用語を通じてNBAを理解していくことが目的です。
 

<用語で解るNBA

❌ とりあえず用語の意味を知る
⭕️ 用語を通してNBAを理解する

この記事では"ジュライモラトリアム"という用語を詳細にではなくざっくり解説します。

その中でもテーマ図解を交えることで納得してNBAを理解できるようになっています。

 

 

押さえておきたいポイント

"ジュライモラトリアム"を理解するために押さえておきたいポイントはざっくりとこんな感じです。

  1. "ジュライモラトリアム"って何?
  2. 具体的にはいつ?
  3. 期間中は何が出来ないの?
  4. じゃあ逆に何をするの?
  5. モラトリアムはなぜ必要?
  6. 期間が昔より短いのはなんで?


ではこれらの疑問をしっかりと解決できるように、"ジュライモラトリアム"について説明していきます。

 

 

ジュライモラトリアム

まずはジュライモラトリアムの概要をざっくりと確認しておきましょう。

「モラトリアムとは何か」「どんなことが行われているのか」などのポイントに注目しながら解説していきます。

 

ジュライモラトリアムとは

"July Moratrium"は直訳すると「7月の一時的禁止・猶予期間」です。

NBAでは毎年7月の初旬にジュライモラトリアムという期間を設けていて、具体的には毎年7/1から7/6までと定められています。*1

 

ジュライモラトリアム

毎年 7/1 〜 7/6東部標準時

 

NBAではこの期間に新シーズンのサラリーキャップやタックスレベルなどの「財政的な準備」が行われています。

そのためチームはモラトリアム期間終了までFA選手との正式な契約締結などの選手獲得が出来ません

つまりこのジュライモラトリアムというものは「選手との交渉のみ可能な期間」とも言い換えることができます。

「???」となるかもしれませんが「ジュライモラトリアム=交渉期間」これを何となく頭に入れて先に進んでいきましょう。

 

 

 

どんなことが行われる?

そもそもNBAではFA選手との契約交渉解禁は6/30のPM6:00からと定められています。

先述のジュライモラトリアムとほぼ同時期に契約交渉が行えるようになるわけです。

 

しかし先述の通りモラトリアム期間が終了するまでは選手と正式な契約締結を行うことは出来ません。

なので必然的にジュライモラトリアムは「選手との交渉のみ可能な期間」ということになるんです。

 

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SNSなどには6/30のPM6:00になった瞬間から続々とFA選手の契約情報がリリースされ始めます。

ですがこの時点ではモラトリアム期間中ですので、あくまで「契約合意」という段階までしか行えません。

要するにモラトリアム期間中には「チームと選手が交渉の上で口頭合意」まで行い、モラトリアム期間終了後に「正式な契約にサインする」ということ。 

この「口頭合意」というものが後にある騒動を巻き起こすポイントとなってくるわけですが、そちらはまた後半で紹介します。

 

 

 

例外で認めれているもの

ここまで見てきた通り、モラトリアム期間には正式に契約を結んだりトレードで選手を獲得するということは出来ません。

ですが一部例外的に認められているものも存在しますので確認しておきましょう。

 

  • ドラフト1巡目指名のルーキースケール契約
  • ミニマムサラリー契約 *2 
  • 制限付きFA選手へのQOの受諾 *3
  • 制限付きFA選手へのオファーシート提示 *4 
  • 2way契約の締結 *5

 

認められているのはこれら一部の契約ですので、基本的にモラトリアム期間中の正式な契約はできないという認識でOKです。

 

 

2019年の変更点

NBAは2019年にFAとの契約交渉解禁を「7/1 AM0:01」から「6/30 PM6:00」に変更しました。*6

以前からしばしば指摘されていた「今の時代に真夜中スタートってどうなの?」という問題を解消するために、前日の夕方にスタートを前倒ししたというわけです。

 

この変更によってチームは初日の夕方から選手とミーティングを行いやすくなりましたし、ファンもリアルタイムでFA市場開幕直後の最新情報をキャッチできるようになりました。

 

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  1. ジュライ モラトリアムは7/1から7/6まで
  2. リーグの財政的な準備が行われ、正式な契約トレードも出来ない
  3. FA選手との交渉は可能
  4. モラトリアム期間中は口頭合意まで
  5. 期間中も一部例外的に認められている契約が存在する
  6. 2019年からFA交渉の開始が「6/30 PM6:00」に変更

 

 

 

なぜモラトリアムが必要?

ジュライモラトリアムというものの全体像をざっくりと学んできました。

ここでは「なぜモラトリアム期間が必要か」「選手やチームにとってどのような意味があるのか」というポイントからジュライモラトリアムを紐解きます。

 

この制度の目的

先述の通りジュライモラトリアムの目的の一つには、リーグが新シーズンに向けてサラリーキャップなどの「財政的な準備」を行うということがありました。

加えてこのジュライモラトリアムという制度には、選手とチームが契約締結の前にしっかりとミーティングなどの交渉を行うという目的もあります。

FA市場の開幕時期には一斉に多くの選手と各チームが交渉を行いますので、それぞれが刻々と変化していく状況に対応しないといけません。

なのでモラトリアムという期間を設けて、それぞれの将来についてしっかり検討する時間を作っているんです。

 

 

選手から見たモラトリアム

選手はモラトリアム期間中に複数のチームからオファーを受け、その中から契約をするチームをしっかりと検討することができます。

ビジネスが大きく影響するNBAの契約事情ですが、最終的には実際のミーティングなど「人と人とのやりとり」が重要な要素となることも少なくありません。

2019年のFA市場で最も重要な選手の一人だったカワイ・レナードは当初レイカーズへの移籍が噂され、実際に移籍の為の交渉も行われていました。

ですがこの交渉を行ったことや内容などがチームからメディアに漏れていたことで、契約を踏みとどまらせることになったとも言われています。

このようにモラトリアム期間に行われる様々なやりとりを通して、選手たちは契約するチームを選んでいるんです。

 

 

チームから見たモラトリアム

チームはこのモラトリアム期間、サラリーキャップなど新シーズンに向けて財政的な計画を立て直さなくてはいけません。

そんな中で獲得したいFA選手にオファーするわけですが、 その選手と実際に契約できるかどうかによってその後のチーム作りが大きく変わってきます。

なのでチームはモラトリアム期間中に様々な交渉やミーティングを行い、新シーズンに向けた準備とチーム作りを行っているわけです。

そう考えるとこのモラトリアム期間がというものは、選手だけでなくチームにとっても必要な時間と言えます。

 

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  1. モラトリアムはリーグの財政的な準備期間
  2. 選手にチーム選びをしっかり行う時間を作る
  3. チームに選手との交渉財政的な調整を行う時間を作る

 

 

 

モラトリアム期間の短縮

選手やチームにとって新シーズンを迎える上で重要な役割を担っているジュライモラトリアムですが、それにしては6日間という期間は少し短いような気もします。

ここでは「2015年までのジュライモラトリアム」と「ディアンドレ・ジョーダン ルール」について紹介していきます。

 

2015年までのモラトリアム

実は2015年までNBAでは「7/1〜7/11」をジュライモラトリアムとして設定していました。

確かにこれだけあれば選手もチームも十分に交渉や検討を行うことができますので、今の6日間よりも良さそうな気がします。

 

ですが2015年に起こったある事件をきっかけに、このモラトリアム期間は短縮されることとなりました。

いわゆるディアンドレ・ジョーダン ルールです。

 

 

ディアンドレ・ジョーダン ルール

2015年にロサンゼルスクリッパーズからFAになったディアンドレ・ジョーダンは、モラトリアム期間中の交渉の末にダラスマーベリックスと4年$80Millionという大型契約に合意しました。

4年$80Millionといえば当時のマックス契約です。

しかしその後しばらくするとジョーダンは、前シーズン所属していたクリッパーズと再契約すると突然発表します。

マックス契約まで合意していた選手が突如考えを180度変えてしまったこの出来事は、当時非常に大きなニュースとして話題になりました。

たしかにモラトリアム期間中の交渉はあくまで口頭合意ですので、チーム・選手ともに拘束力があるわけではありません。

ですがこれだけ大きな契約合意を突然白紙に戻されるのは、その選手を軸に考えていたチームにとっては大問題です。

この事件をきっかけにNBA選手会は、ジュライモラトリアムの期間を7/6にまで短縮することに合意。

要するに「選手・チームにとってモラトリアム期間は必要だけど、長すぎてもロクなことがないね」といった感じです。

 

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  1. 以前モラトリアム期間は7/1〜7/11だった
  2. 2016年からは7/6までに短縮された
  3. 2015年アンドレ・ジョーダンダラスとの騒動がきっかけ

 

 

 

まとめ

今回はジュライモラトリアムについて解説しました。

移籍事情などオフシーズンのNBAをより楽しむ際にこの記事が役立てば幸いです。

 

 

それではここで改めて今回解説した内容をおさらいしておきましょう。

 

  1. ジュライモラトリアムは7/1から7/6まで
  2. リーグの財政的な準備が行われ、正式な契約トレードも出来ない
  3. FA選手との交渉は可能
  4. モラトリアム期間中は口頭合意まで
  5. 選手にチーム選びをしっかり行う時間を作る
  6. チームに選手との交渉財政的な調整を行う時間を作る
  7. 以前モラトリアム期間は7/1〜7/11だった
  8. 2015年アンドレ・ジョーダンダラスとの騒動がきっかけ

 

 

 

最後に

「用語で解るNBAというカテゴリーでは他にもNBAの解説を投稿していますので是非覗いてみてください。

「用語で解るNBA」 カテゴリーの記事一覧

 

 

*1:正確には7/1AM12:01〜7/6PM12:00と規定される

*2:ただしミニマムサラリー例外条項が適用できる契約の場合に限る

*3:MAXQOの受諾も可能

*4:オファーシートにマッチするための48時間はモラトリアム期間終了後に開始

*5:「2way契約からNBA契約への切り替え」「Exhibit10を含む契約から2way契約への切り替え」も可能

*6:この変更によりチームは6/29PM6:00から選手と連絡を取ることが可能に